28日、福岡県・田川市武道館で行われた10回戦は、“筑豊のタイソン”丸山大輔(筑豊)がタイ同級10位のメンポン・ギャットトーボーウボンに2ー
0の判定勝ちを収め、デビュー以来の連勝を15(13KO)とした。
昨年11月、後楽園初見参で判定勝ち。デビュー以来の連続KO記録がストップ(連続KOの国内記録は浜田剛史=帝拳の15)した丸山。仕切り直しの注
目の試合だったが「倒そうという意識より、ていねいに戦おうと思った」(丸山)。その言葉通り、ジャブからの丹念な試合つくりを心掛け、初回には右でスリップ気味ながらダウンを奪った。
だが、ノーダメージのタイ人は丸山の打ち終わり狙いに終始。インファイトでの右アッパーは実に効果的で、練習中に鼻を痛めていた丸山は早々に鼻血を流
してしまった。
それでも、丸山は左ジャブ主体に気持ちを抑制。時折、深く切り込んで右を浴びせてポイントを重ねた。
試合後半、メンポンの右クロス、右アッパーにさらされてピンチに陥ったものの、フットワークとクリンチで辛くも逃げ切り。ジャッジ1人は96ー96と
したが、残る2人は97ー94、98ー93と丸山を支持した。
この日の会場には先月、小縣新(松田)との決定戦に判定勝ちし、東洋王座に就いたウエンペット・チュワタナ(タイ)の姿も……。新王者は前王者の小島
英次(金沢)との初防衛戦が内定しているが、「ウエンペットが勝てば、6月に前哨戦を行って9月か10月に挑戦させることになっている」と井上通文・筑
豊ジム会長は語っている。
また、セミに登場した丸山の同僚・和田峯幸生(日本L・フライ級4位)はタイ・フライ級6位のシン・プムチャオスワンを右からの返しの左フックで効か
せてラッシュし、3回2分7秒KO勝ちしている。
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