BOX ON! 国内ニュース(1月31日)

A級選手4回戦トーナメント
「B-tight」組み合わせ発表
 注目の4回戦トーナメント「B-tight」の対戦組み合わせ抽選会が31日、東京・後楽園飯店で行われた。対戦カードは以下の通り。なお、予選は4月14日、準決勝は6月23日、決勝は8月21日に行われ、決勝戦のみG+(ジータス)で生中継されることになっている。

☆フェザー級
・Aブロック-1(4月14日)
小沢 大将(ヨネクラ)-遠藤 慎吾(オークラ)

・Aブロック-2(4月14日)
矢澤慎太郎(帝拳)-宮田 芳憲(角海老宝石)

・Bブロック-1
富本 慶久(国分寺サイトー)-龍木 健司(ハラダ)

・Bブロック-2
ミスターX-阪東ヒーロー(フォーラムスポーツ)

☆ライト級
・Aブロック-1
橋浦 憲一(帝拳)-石田 貴章(マスド)

・Aブロック-2
土居 祐介(塚原京都)-松信 秀和(宮田)

・Bブロック-1
松沼誠太郎(沖)-小倉健太郎(ワタナベ)

・Bブロック-2
川向 虎蔵(北澤)-ミスターX

☆ウェルター級
・Aブロック-1
根岸 大介(エイティーン古河)-渡辺 浩三(斎田)

・Aブロック-2
笠木 康人(ワタナベ)-松下 文昭(鈴鹿ニイミ)

・Bブロック-1
廣瀬 信和(六島)-ミスターX

・Bブロック-2
丸元 大成(グリーンツダ)-日高 和彦(新日本木村)

※同一ブロックの勝者が6月に準決勝で対戦。ミスターXは2月10日前後に主催者側より発表される。

 BOX ON! 国内ニュース(1月28日)

A級選手4回戦賞金トーナメント
B-tight 出場選手決定

 優勝賞金200万円、副賞24金トロフィー。初回KOで20万円、MVPには200万円相当の自動車と豪華な賞金、商品で話題のA級選手4回戦トーナメント「B-tight(ビー・タイト)」の出場選手が27日に発表となった。実施階級はフェザー、ライト、ウェルターの3階級で、各階級のメンバーは次の通り。

☆フェザー級
宮田 芳憲(角海老宝石)=日本フェザー級7位
富本 慶久(国分寺サイトー)=日本S・バンタム級9位
矢澤慎太郎(帝拳)
阪東ヒーロー(フォーラムスポーツ)
小沢 大将(ヨネクラ)
龍木 健司(ハラダ)
遠藤 慎吾(オークラ)

☆ライト級
松信 秀和(宮田)=日本S・フェザー級6位
橋浦 憲一(帝拳)
石田 貴章(マスド)
川向 虎蔵(北澤)
松沼誠太郎(沖)
土居 裕介(塚原京都)
小倉健太郎(ワタナベ)

☆ウェルター級
日高 和彦(新日本木村)=日本S・ウェルター級6位
廣瀬 信和(六島)=日本ウェルター級8位
丸元 大成(グリーンツダ)=日本S・ウェルター級9位
松下文昭(鈴鹿ニイミ)
笠木 康人(ワタナベ)
渡辺 浩三(斎田)
根岸 大介(エイティーン古河)

 各階級、もう一人ずつエントリーしているが「お楽しみということでミスターXとしておきます」と瀬端幸男プロデューサー。なお、組み合わせ抽選、期日等の詳細については31日に実施、正式発表される。

 BOX ON! 国内ニュース(1月27日)

山口、不本意な9連勝
 バキロフはKOで19連勝
  元アマ全日本王者で日本ウェルター級9位のBAKIROV SASAKI 040128.JPG - 14,652BYTES山口裕司(ヨネクラ)がノーランクの岩下勝也(鹿児島シティー)と10回戦を行い、6回1分5秒負傷判定勝ち。
  立ち上がり、長身・岩下の右がタイミング抜群なのに対し、山口のワンツーは距離をつかめなかった。「上は当たらないと思ったので、下を攻めて後半、上に切り替えるつもりだった」と山口。
  3回からワンツー、左アッパーをボディーに集めてリズムを取り戻したが5回、バッティングで右眉と左目上をカット。
  これに乗じた岩下の右アッパーがヒットし、流れが変化し始めたが続く6回、出血が酷く試合終了。59-57(2者)、58-57の3-0で山口が不本意ながら9連勝(6KO無敗)を果たした。
   またいわき協栄ジムがマネージするWBAウェルター級8位のマサ・バキロフ(ウズベキスタン:上写真右)は、アマ出身の佐々木拓郷(ひろさと=グリーンツダ)から4回に1度、6回に2度、いずれも左でダウンを奪い、6回2分6秒KO勝ち。母国時代からの連勝を19(13KO1分)としている。

 BOX ON! 国内ニュース(1月27日)

3.6はトリプル世界戦に変更!
 戸髙-サラテのバンタム級戦追加
 WBAバンタム級暫定王者戸髙秀樹(緑)の次の試合がまたZARATE,JULIO.JPG - 8,563BYTES一転--。正規王者ジョニー・ブレダル(デンマーク)とのチャンピオン統一戦が、入札に勝ったブレダル側の地元コペンハーゲンで3月13日に行われると伝えられていたが、この試合が延期となり、その間に戸髙は暫定王座の初防衛戦を行うことになった。帝拳プロモーションが26日明らかにしたもので、戸髙は3月6日さいたまスーパーアリーナで同級11位(WBC6位)のフリオ・サラテ(メキシコ:写真)の挑戦を受けることになった。この日はラリオス-仲里のWBC・S・バンタム級戦、ウィラポン-西岡のWBCバンタム級戦のダブル世界タイトル戦が行われることが先に発表されていたが、これに戸髙-サラテ戦が加わり「トリプル世界タイトル戦」となった。
 サラテはメキシコ市がホームタウンの28歳。これまでメキシコ、WBC米大陸、世界ヒスパニックなどのタイトルを獲得している。20勝13KO2敗1分。


”日本のガッティ”音田負けた
  三崎に1-2ONDA MISAKI 040127.JPG - 15,671BYTESの判定失う
 日本S・ウェルター級8位・音田隆夫(トクホン真闘)は26日後楽園ホールでノーランクの三崎一仁(協栄)と8回戦を行ったが、意外にも1-2のスプリットデシジョンで敗れた。
 激闘を売り物に「日本のガッティ」ともいわれる音田(写真右)。この日もスタートから打ち合いとなり、12勝10KOの強打で相手にプレッシャーをかけた。しかし三崎(同左)も10勝1KOとパワーはないが、音田の強打に耐え、得意の右アッパーをタイミングよく合わせて譲らず。判定は吉田、福地の両ジャッジがそれぞれ78-77、77-75で三崎、阿部ジャッジは逆に78-77で音田と割れ、際どい差で三崎の勝利となった。
「倒されてもいい、気持ちで負けないようにと頑張った」と、勝った三崎は満足そうだったが、一方の音田は「悔しい負け。このままでは終われない」と巻き返しを誓っていた。

 BOX ON! 国内ニュース(1月25日)

1R0分34秒--最短試合の写真展 
 ボクシングをテーマにしたユニークな写真展が2月3YANAI KOUHEI 040124.JPG - 23,042BYTES日から8日まで東京・四谷のDays Photo Galleryで開かれる。「1R0分34秒 矢内耕平写真展」(入場無料)。
 タイトルの「1R0分34秒」とは、一昨年4月19日、タイ・コーケンで行われたWBC世界フライ級タイトルマッチで、日本の挑戦者内藤大助(宮田)が王者ポンサックレック・グラティンデーンジムに倒された試合のKOタイム。これは世界タイトル戦のフライ級史上最短試合記録となったが、矢内さん(30歳)は内藤に同行して撮影を行い、本人の諒解を得て、ひとつのドキュメント作品に仕上げた。試合だけでなくジムでの練習風景など、約50点を展示する。短時間に終わった試合を取り上げて写真展とは異例だが、内藤自身はこの敗北の屈辱をバネに一層の飛躍を誓い、あえて矢内さんが撮影した自らが大の字に伸びているKOシーンを復帰戦のポスターに使用したこともある。
 会場のDays Photo Gallery 住所は東京都新宿区四谷4-11 みすずビル1F(℡ 03-3226-6680)。写真展は12:00-20:00(最終日は17:00まで)。

 
 BOX ON! 国内ニュース(1月24日)

帰国の西澤、再挑戦に意欲的
 マンディン戦は2月2日にWOWOWが放映
「もう一度世界へ!」オーストラリアから21日帰国した西NISHIZAWA PRESS.JPG - 6,672BYTES澤ヨシノリが、早速世界再挑戦宣言! 19日ウォロンゴングのWBA世界S・ミドル級タイトル戦で王者アンソニー・マンディンを一度はダウンさせながら逆転TKO負けした西澤(38歳)は、改めて現役継続を強調した。「米倉会長はダイレクトで再挑戦をと言ってくれますが、これは無理にしても、きっともう一度挑戦できると思う。僕の目標は世界チャンピオンになることです」と意欲的。そして「今度はいい練習が出来て体調がよかった。元に戻したくないので、来週にも練習を再開し、4月頃にも試合をしたい」と希望を語った。
 マンディン-西澤のダウン応酬のKO戦は、WOWOWが急きょ2月2日の午後8時からのWOWOWエキサイトマッチで放映することを決めている。またテレビ朝日の「ニュースステーション」でも西澤のドキュメンタリー番組を放映するためスタッフが豪州にも密着取材しており、これは2月(期日未定)にも放映される予定という。

 
 BOX ON! 国内ニュース(1月24日)

イーグルにWBCベルト
 1月10日のWBC世界ミニマム級タイトル戦でAKAKURA BELT.JPG - 16,157BYTESホセ・アントニオ・アギーレを破り新チャンピオンになったイーグル赤倉(角海老宝石)のもとにメキシコのWBC本部からチャンピオンベルトが届き、この日の年間優秀選手授賞式の席上、林有厚JBCコミッショナーから赤倉に手渡された。同選手は近くタイに里帰りする。写真はベルトを手にしたイーグルと、角海老宝石ジムの3人のチャンピオンたち。左から鈴木真吾会長、中島吉謙、イーグル赤倉、本望信人、前田宏行、糸川俊夫マネジャー。

 
 BOX ON! 国内ニュース(1月24日)

MVPの徳山ら表彰
 2003年度の優秀選手表彰式
 2003年度優秀選手表彰式が22日東京ドームホテルで開催され、3年TOKUYAMA TODAKA NAKAZATO 040122.JPG - 15,513BYTES連続MVPの徳山昌守らアマ・プロの受賞者が勢ぞろいし晴れの表彰を受けた。
 受賞者を代表して、徳山が「日本の世界チャンピオンは現在3人ですがこれからもっと増える気がする。僕も頑張って来年もこの席に出られるようにしたい」と挨拶。3日に指名挑戦者キリロフを撃退してV8を果たしたばかりでまだ次の予定は決まっていないが、ムニョスとの統一戦の計画もにらみながら「決めてくれた試合は全部勝つつもりで頑張る」とキッパリ。
 技能賞の戸髙秀樹は、ジョニー・ブレダルとのチャンピオン統一戦が「3月13日コペンハーゲンで開催」と伝えられていることに関し、まだ正式決定ではないものの、2月早々にもロサンゼルスで練習を開始し、敵地に乗り込んで勝つ準備をするという。「ブレダルは”負けないボクシング”をする選手。でもしっかりコンディションを作って自分の試合ができれば、勝てると思う」と、敵地に乗り込む不利も承知で自信をのぞかせた。

 この日の受賞者は下記の通り
・プロ
◆最優秀選手賞  徳山 昌守(金沢)            
◆技能賞     戸髙 秀樹(緑)             
◆殊勲賞     佐竹 政一(明石)            
◆敢闘賞     仲里 繁(沖縄ワールドリング)      
◆努力賞     前田 宏行(角海老宝石)         
◆KO賞     佐竹 政一(明石)            
◆新鋭賞     長谷川穂積(千里馬神戸)
◆年間最高試合賞 オスカー・ラリオス-仲里繁戦(4月26日・東京)
         仲里繁と本田明彦プロモーターに授賞
◆特別賞     星野敬太郎(花形)
              リック吉村(石川)
◆特別功労賞   故・白井義男氏

・アマチュア
◆最優秀選手   平田 悟 (日本大学)          
◆優秀選手     内山 高志(青和観光)          
◆技能         深石 恭夫(香川県連)          
◆努力          佐藤 幸治(自衛隊体育学校)       
              本田 裕人(日本大学)          
◆敢闘賞     五十嵐俊幸(東京農大)          

 
 BOX ON! 国内ニュース(1月24日)

東農大主将、清水がプロデビュー
 昨年度・関東リーグ1部準優勝の東京農業大SHIMIZU TOMONOBU TONODAI.JPG - 5,240BYTES学を、主将として牽引した清水智信(とものぶ)が、金子ジムよりプロデビューすることが明らかになった。
 清水は1981(昭和56)年6月28日、福井市出身の22歳。ガッツあふれる右ボクサーファイターで、アマ戦績は68勝25KO・RSC10敗。
 福井・北陸高時代の99年選抜大会L・フライ級ベスト8。東農大に進学後、01年国体&全日本フライ級準優勝など、全国大会での優勝経験こそないが、常に上位進出を果たしている。また、大学リーグ戦における、ライバル本田裕人(日大=昨年度国体&全日本フライ級王者)との激闘はよく知られたところだ。
 なお、清水は2月中旬にプロテストをB級で受験し、3月12日、後楽園ホールでデビュー戦を行う予定だ。

 BOX ON! 国内ニュース(1月22日)

西岡、4たびウィラポン挑戦  WBCバンタム級
仲里は因縁のラリオスと再戦  WBC・S・バンタム級
3月6日の4大戦、佐竹-バサン、中島-石井戦も
 帝拳プロモーションはダブル世界タイトル戦を含む4大NAKAZATO-FACE.JPG - 4,777BYTESマッチを3月6日さいたまスーパーアリーナで開催すると21日正式発表した。
 世界タイトル戦はいずれもWBC認定で、西岡利晃(帝拳)は4度目となる王者ウィラポン・ナコンルアンプロモーション(タイ)への挑戦、仲里繁(沖縄ワールドリング)は昨年惜敗した王者オスカル・ラリオス(メキシコ)への再挑戦。また、佐竹政一は当初ビビアン・ハリスの持つWBA世界S・ライト級王座挑戦が計画されていたが、王者のケガでスケジュール調整ができず、代わりに元世界ライト級王者セサール・バサン(メキシコ)と「挑戦者決定戦」を行うことになった。他に日本S・バンタム級王者中島吉謙(角海老宝石)が世界挑戦3度の強豪石井広三(天熊丸木)の挑戦を受ける興味深い一戦も。

☆4大マッチ・予定カード
▽WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦
cウィラポン・ナコンルアンプロモーション(タイ)-同級1位西岡利晃(帝拳)
▽WBC世界S・バンタム級タイトルマッチ12回戦
cオスカル・ラリオス(メキシコ)-同級4位仲里繁(沖縄ワールドリング)
▽S・ライト級世界前哨戦(10回戦)
OPBFc 佐竹政一(明石)-元WBCライト級c セサ-ル・バサン(メキシコ)
▽日本S・バンタム級タイトルマッチ10回戦
c中島吉謙(角海老宝石)-WBA同級13位・石井広三(天熊丸木)

チケットは26日前売り開始。全席指定で3万、2万、1万、5千円。チケットぴあ(℡0570-02-9999)でも販売。詳しくは帝拳ジム(℡・03-3269-6667)へ。

 

 BOX ON! 国内ニュース(1月21日)

ゴメスやられた!
ノーランク、福原が殊勲のKO勝ち
 元日本フェザー級王者の雄二ゴメス(八王子中屋)が無名の新鋭FUKUHARA KO GOMEZ.JPG - 14,465BYTESにKO負け--21日夜後楽園ホールで行われたS・バンタム級8回戦で今年最初の番狂わせが起きた。
 殊勲の福原力也(ワタナベ)は日本ランキング10位外の選手。しかし19勝18KOの倒し屋ゴメスを相手にひるまず、優勢裡に試合を運んだ。力んでミス・ブローを連発するゴメスに対し、福原は強打をかわしながらも時折強気で左フック、右ストレートを好打。初回と5回にはゴメスがバランスを崩したところにパンチを放ってダウンを奪った。これはややラッキーな面があったが、最終回の8ラウンドに放った右アッパーは強烈にアゴをとらえ、元チャンピオンはゴロリとキャンバスに横転したまましばらく動けず。赤コーナーから間髪入れずタオルが投入され、主審もノーカウントで試合終了を宣言。結果は8回1分16秒福原のKO勝ちとなった。
 殊勲の福原(25歳)はこれで11勝8KO1敗1分。「1回から8回まで一度も打ってないパンチはどれだろう、”そうだ、右アッパーだ”とひらめいたんです」と、会心のKOパンチを振り返った。実家が営む千葉の文具製造会社の専務という異色選手。ゆくゆくは家業を継ぐこともあって「長くは(ボクシングを)できない。とりあえずベルトを巻きたい」と、日本タイトル挑戦宣言。ゴメスは初めてS・バンタム級のリミットで行った試合で手痛い黒星(4敗目)となった。

 BOX ON! 国内ニュース(1月18日)

湯場、再起第3戦も豪快KO
 韓国王者を2回で粉砕
 韓国王者ノ・スックンを迎えた湯場忠YUBA 040117.JPG - 10,856BYTES志(都城レオs)の再起3戦目は痛烈なKO劇。ファイター、ノのプレスを湯場はサイドへ回りこんでいなすとショートのカウンターで迎撃。迎えた2回、ニュートラルコーナー付近へノを誘い込んだ湯場が左ショートストレートから右フックを返すと、ノは前のめりにダウン。レフェリーがノーカウントで試合をストップするTKOシーンとなった。タイムは1分29秒。湯場は23勝16KO2敗2分。ノは7勝5KO3敗2分。
「階級を上げたことで、動けるようになった。動ければリズムも出てタイミングもよくなる。減量がないだけでこんなに違うのかと改めて思います」と湯場。昨年のカーニバルでS・ライト級のベルトを失って以来これで3連続KO勝利。「次にでもタイトルに挑戦したい」(湯場)。ウェルター級の王座は4月に正王者・小林と暫定王者・前田の激突が決定しているが、この勝者には強烈チャレンジャーが待ち受けることになる。一方で湯場には東洋王座挑戦プランもあり「チャンピオンの渡辺博(天熊丸木)陣営との交渉を始めたい」と有馬会長は語っている。
 セミのミニマム級ランカー対決は、4位三澤照夫(帝拳)が8位正藤秀明(エディタウンゼント)に6回負傷判定勝ち。序盤、正藤の積極的なプレスを落ち着いて凌いだ三澤が中盤からボディー攻めでペース奪回。両者とも流血する試合は、三澤がバッティングで負った左マブタの出血が激しくなり、6回2分10秒でストップとなった。スコアは59-57が2人に58-57の3-0。

 BOX ON! 国内ニュース(1月16日)

王者嶋田、沖縄キャンプ打ち上げ
 3月20日対稲田戦 ホープ撃退に自信
 日本ライSHIMADA FACE 040116.JPG - 4,792BYTESト級チャンピオン、嶋田雄大(ヨネクラ)が14日、1週間の沖縄・伊平屋島キャンプを打ち上げ帰京した。3月20日後楽園ホールで不敗ホープ稲田千賢(帝拳)の挑戦を受ける試合は、今季チャンピオンカーニバル随一の好カードといわれる。「この試合にしっかり勝って、上(世界)に繋げる力をつけたい」と、嶋田は前向きだ。
 今回のキャンプは、世界挑戦を控える仲里繁ら沖縄ワールドリングジムの選手たちに合流し、下半身強化のための走り込み中心の練習を行った。「毎日朝1時間、午後30分の2回の走り込みをやりました。無人島のようなところで、集中してトレーニングができた。とても充実しています」と、キャンプの成果を強調する。今回は特別コーチを依頼したジムの先輩世界王者・柴田国明さん(56歳)とコンビを組んで初のキャンプ。柴田さんはフェザー、J・ライト級で計3度世界王座に就き、しかも2度は”海外で奪取”という名チャンピオンだった人。「これまで何度も適切なアドバイスをもらっていますが、大きな試合を迎えてぜひ柴田さんに見てもらいたいと、米倉会長に頼みました」と嶋田は言う。「サルディバルに勝った試合のピデオなど何度も見ました。柴田さんのあの素晴らしいボクシングを少しでも吸収したい」と30歳のベテランは意欲的だ。柴田さんも「嶋田はまじめで飲み込みがいい。稲田君に勝つためにできる限りのことをしたい」と頼もしくジムの後輩をバックアップする。
 アマから転向の強敵稲田との試合については「確かにいい選手ですがバケモノじゃない、あの辺(の実力)は世界にゴロゴロいますから。どんな試合だろうが、しっかり勝つことが大事」とホープ撃退の自信を示した。 

 BOX ON! 国内ニュース(1月16日)

川嶋、江口ともに快勝!
 15日、横浜文化体育館で行われた10回戦に、世界KAWASHIMA FIGHT 040116.JPG - 7,158BYTES再挑戦を目ざす川嶋勝重(WBA・S・フライ級5位)と、カーニバル前哨戦の江口慎吾(日本S・ライト級王者)の大橋ジムコンビが登場。そろってタイのノーランカーを速攻KOしてみせた。
 メインに登場の川嶋(右写真)はデント・シッソーパーに対し、初回から落ち着いた攻防。2回に入ると攻撃力を強め、分厚い左フックの上下と、右カウンターで3度ダウンを奪い1分23秒KO勝ち。
 またセミの江口(下写真)はプミン・トンティウに重くシャープな左ボディーEGUCHI 040116.JPG - 7,141BYTESアッパーをめり込ませて2度倒し、初回3分5秒KO勝ち。
 川嶋は今後、バンタム級も視野に入れつつ「徳山との再戦、ムニョス挑戦」をうかがう。本人は「ムニョスをカウンターで沈めたい」、そして大橋秀行会長も「純粋にファンとしてみればムニョスとの試合がおもしろい」というのだが。
 また江口は4月3日、後楽園ホールで1位の木村登勇(横浜光)を迎えて2度目の防衛戦を行う。これはチャンピオン・カーニバル中、1、2を争う好カードだ。 

 BOX ON! 国内ニュース(1月14日)

「白井さん、ありがとうございました」
  白井義男氏の葬送式しめやかに
 14日午後、東京都港区の聖アンデレ教会で、昨年暮れに80歳で逝去した日本初の世界SHIRAI ALTAR.JPG - 16,427BYTESチャンピオン白井義男氏の葬送式が行われた。この日は故人の人柄をあらわすかのような爽やかに澄んだ青空。教会に入りきれない弔問客が別館のホールまで埋め尽くし、偉大な先駆者との別れを惜しんだ。
 JBC林有厚コミッショナー、ヨネクラジム米倉健司会長の弔辞に続き、歴代の日本人世界王者のほぼ全員が献花を行い、一般客がそれに続いた。喪主で妻の登志子氏をはじめとする遺族から一歩退いたところで、白井氏とジムをSHIRAI FUNERAL CHIRCH.JPG - 8,616BYTES共同で指導していた具志堅用高氏も、涙にくれながら弔問客全員にあいさつをしていた。祭壇に遺骨とともに掲げられた白井氏の遺影は、いつもダンディーな紳士だった氏のたたずまいを伝えるもので、弔問客の中には、写真に「ありがとうございました」と言って涙を流す人々も多く見られた。
 白井氏の偉大な業績と遺徳を永く伝えるため、何らかの顕彰制度を発足させようという声も高まってきており、近く日本プロボクシング協会も本格的な検討に入る予定だ。

 BOX ON! 国内ニュース(1月14日)

倒し屋川崎が、初体験の判定勝ち
 ノーランク柏樹の抵抗に苦戦の3-0
 13日夜、後楽園ホールにて行われたウェルター級10回戦は、強打の川崎タツキ(日本S・ウェルター級2位=草加有沢)がランク外の柏樹崇(三津山)に激闘を強いられる苦戦。サウスポー同士の一戦を辛くも制したが、3-0判定でも1点差のジャッジがいたように、際どい勝利だった。
 序盤からボディー狙いの川崎が柏樹をロープに詰KAWASAKI-KASHIWAGI 040113.JPG - 11,718BYTESめて何度もヒットを重ねたが、深刻なダメージを与えられない。柏樹は毎ラウンド、ロープを背おいながらも耐え、ショートの右フックから左を返して場内を沸かせる。中盤に川崎がプレスを強め、押し切ってしまうかとも思われたが、終盤になって柏樹が蘇生。最終回には、右フックを何発も浴びせて、川崎の動きを止めた。それでも終始攻め込んだ川崎が、判定にこぎつけて勝利。戦績は13勝12KO1敗。控え室で、有澤茂則・草加有沢ジム会長は「今日の出来だと、王座挑戦どころじゃ…」と渋い表情を見せた。
 またセミには、日本S・バンタム級8位の平戸忍(ワタナベ)が出場。フェザー級8回戦で橋本辰也(草加有沢)に判定勝ちした。開始から脚を使う平戸が優位に試合を進めたが、両拳を試合途中に故障。橋本の前進を許してしまう。距離をとれなくなった平戸が、時に打ち合いに巻き込まれながらも、小さく逆ワンツー、左フックを決めて要所を締めた。

 BOX ON! 国内ニュース(1月14日)

今日、白井氏の追悼告別礼拝式
港区聖アンデレ教会で
 本日午後2時から東京都港区芝公園3の6の18の聖アンデレ教会(地図)で、昨年12月26日逝去した日本初の世界チャンピオン白井義男氏の追悼告別礼拝式が行われる。喪主は妻登志子(としこ)さん。聖アンデレ協会は、白井氏に科学的ボクシング技術を指導した故カーン博士の追悼ミサが行われた協会でもある。結婚・引退後もカーン博士を家族として迎えた白井氏の遺言どおり、恩師と同じ教会での告別式となる。

 BOX ON! 国内ニュース(1月11日)

「お母さんの墓参りがしたい」
 新王者赤倉、喜びの記者会見EAGLE PRESS 040111.JPG - 18,182BYTES
 世界奪取から一夜明けたWBCミニマム級チャンピオン、イーグル赤倉が角海老宝石ジムで会見に臨んだ。
 新チャンピオンは昨夜、病院で左マユの縫合を受けた後、ジムで寿司をつまみながら2時過ぎまでお祝い。そしてそのまま阿部弘幸トレーナーの家に泊まり込んだというが、「昨夜はうれしくて眠れませんでした」とイーグル。落ち着いたら帰国する予定だが「お母さんのお墓参りをしたい。そしていっぱいタンブン(施しをして徳を積むこと)したい。そうすればまたそれが回り廻って自分の力になってくれるから」といかにも仏教国の出身らしい。
 ジムからタイの姉に勝利報告の電話をかけたイーグルは、母国でも大きく報道されていたことを聞いて大喜び。そして「サマン(ソーチャトロン=ジムの先輩で元WBC・L・フライ級王者)に電話をして、直接報告したい」と兄貴分を慕っていた。
 写真は王者イーグルと阿部トレーナー㊨、ソムデート・トレーナー。

 BOX ON! 国内ニュース(1月10日)

イーグル、アギーレ攻略!
 先制攻撃で波に乗り、3-0判定勝利EAGLE VICTORY.JPG - 12,786BYTES
 WBC世界ミニマム級タイトルマッチ
10日夜、後楽園ホールで行われたWBC世界ミニマム級タイトルマッチで、挑戦者の3位・イーグル赤倉(角海老宝石)が王者のホセ・アントニオ・アギーレ(メキシコ)に判定勝ちし、新チャンピオンとなった。アギーレは8度目の防衛に失敗。
 初回から、イーグルがスピードを利して攻め込む。左から素早くつないだ右で先制攻撃に成功すると、そのまま勢いにのった。4、5回とアギーレをぐらつかせ、8回にはショートアッパーから再三の右を浴びせ後退させる。強打でならすアギーレだったが、イーグルの奇襲とスピードに面食らいズルズルと回を重ねた。9回に偶然のバッティングによる減点を喫し、10回には局面の打開をねらってEAGLE AGUIRRE 040111.JPG - 12,722BYTESスイッチもしたが効果なし。最後までイーグルが、手数、精彩ともに欠く王者に終始プレッシャーをかけて試合終了。スコアは120-107、117-110、119-108の完勝。一世一代のデキをみせ、晴れて新王者となった。(左写真は、第5ラウンドのイーグルの攻撃)


 


本望、圧勝V4!
 大差判定でコウジを降す  日本S・フェザー級タイトルマッチ 
 この日、世界戦の後に行われた日本S・フェザー級タイトルマッチではHONMO-KOUJI 040111.JPG - 11,190BYTES、王者・本望信人(角海老宝石)が1位・コウジ有沢(草加有沢)に完勝。チャンピオンカーニバルの先陣をきって、4度目の防衛に成功した。コウジは王座返り咲きに失敗。
 開始早々、本望はペースを握る。ステップワークと左ジャブで旋回し、機をみて右。3回にワンツーでコウジの腰をくだき、4回には右フックで後退させて連打で釘付けにするなど、何度もダウン寸前まで追い込んだ。コウジは手数が少ないうえ、頼みの右を打つタイミングをつかめない。6回に相打ち狙いで強引に出ても、逆に右を食らってぐらつく。最後まで、本望がリズムとスピードで振り回して完勝した。
 また、前座には日本S・フェザー級4位のキンジ天野(国際)が登場。ノーランカーの三浦誉士(金沢)と対戦した。ジャブの突きあいから抜け出したキンジが5回まで快調に飛ばしていたが、6回に三浦の右ストレートで左マブタをカット。そのラウンド終了後に「左目が見えない」と訴えてキンジは棄権。三浦が6回終了TKO勝ちしている。

 BOX ON! 国内ニュース(1月10日)

両者計量クリア
イーグル、日の丸背負ってリングに
ゴングを明日に控えたWBC世界AGUIRRE EAGLE WEIGH IN.JPG - 10,929BYTESミニマム級タイトルマッチの計量が、午後4時から後楽園ホール展示場で行われ、王者ホセ・アントニオ・アギーレ、挑戦者イーグル赤倉ともリミットの105ポンドで一発パス。健康診断で挑戦者の微熱37.3度が目に付いたが、特に問題はない、というのがコミッションドクターの診断だった。
 初挑戦のイーグルは「アギーレは大きな目標。会うたびに燃えてくる」とハイテンション。度重なる行事にいささか緊張の度を増していた最近だが「日を追って記者さんたちの数が増えてきたから。イーグルは人の多いのに慣れていないんです」と阿部弘幸トレーナーは一笑に付した。
 当日はタイ国歌、タイ国旗ではなく君が代、日の丸でのセレモニーとなる。これはイーグルが望んだもので「僕はタイ人ですが、これまで尽力してくれた角海老ジムのスタッフの皆さんへの尊敬の気持ちです」と語っている。

 BOX ON! 国内ニュース(1月9日)

アギーレ、赤倉とも絶好調をアピール
 WBC世界ミニマム級タイトルマッチ記者会見
 10日後楽園ホールのWBC世界ミニマム級タイトルマッチで対決する王者アントニオ・アギーレ(メキシコ)と挑戦者3位イーグル赤倉(角海老宝石)の両選手が8日午後後楽園飯店での調印式・記者会見に出席。ともに絶好調をアピールした。
 両者とも派手な必勝宣言はせず「これが3度目の日本での試合、赤倉選手が強い選手なので前回(対星野敬太郎戦)同様むずかしい試合になると思うが、いい試合になる。見にきてください」(アギーレ)「10日の試合を見にきた人がみんな満足してくれるように、いい試合をします」(赤倉)と、それぞれ好試合を約束していた。タイ国籍のイーグル(本名デーン・ジュラパン)の夢は、試合に勝って貴子夫人、長男琉輝君を連れて母国に里帰りすることだという。
 試合は日本製(ウィニング)のグロープを使用し、王者は赤色、挑戦者は青色とコーナーと同色を使用する。またオフィシャルは、主審ローレンス・コール、副審ルー・フィリッポ、チャック・ハセット、ヒューバート・ミンともにアメリカ。試合のテレビ放映は、CSの「G+」で午後5時45分から生中継される。他に日本S・フェザー級王者本望信人(角海老宝石)-同級1位コウジ有澤(草加有澤)のタイトル戦、元日本同級王者キンジ天野(国際)出場のノンタイトル10回戦も行われる。

 BOX ON! 国内ニュース(1月9日)

リナレス、粟生、矢代が出発
1月31日ベネズエラで試合出場 稲田も同道
 今月末にベネズエラのリングに上がる帝拳ジムの不敗ホープ3人が8日成田空港から出発した。プロになって初めて祖国で試合をするホルへ・リナレスと、高校6冠王からプロ転向し2連続KO勝ちの粟生隆寛、そしてアマから転向後9勝6KOの矢代義光の3人で、まずメキシコシティに入り約2週間調整を続けた後、カラカスに飛ぶ。リナレスはウーゴ・ソト(アルゼンチン)と空位のWBA中南米王座決定戦。試合は1月24日予定が31日に変更になっている(マラカイで)。
 なお一行には引率の田中繊大トレーナーとともに、日本ライト級稲田千賢も同道している。稲田は3月に日本王者嶋田雄大(ヨネクラ)に挑戦が決まっており、今回はスパーリングが目的。 

 BOX ON! 国内ニュース(1月8日)

仲里繁が伊平屋島キャンプ開始
 往年の名王者柴田さんも嶋田雄大とともに合流
 沖縄の星始動--今春世界再挑戦を予定するWNAKAZATO 040108.JPG - 10,872BYTESBC・S・バンタム級4位の仲里繁(沖縄ワールドリング)が7日から10日間の予定で沖縄・伊平屋島でトレーニング・キャンプに入った。
 昨年4月の初挑戦では王者オスカル・ラリオスに判定負けしたものの、持ち前の強打でラリオスのアゴを割る大健闘。これで再挑戦が約束されていた。「今度こそ勝って世界の頂点に立ちたい。やることはわかっています」と意気込む仲里は、今後さらに接近戦に磨きをかけるつもり。沖縄本島からフェリーで1時間半の離島・伊平屋島のキャンプ地に到着すると、早速翁長吾央らジムの若手4選手とともに宿舎近くの海辺を約7キロ走り込んだ。
 なおこの日東京から元2階級世界チャンピオンの柴田国明さん(56歳)が、ヨネクラジムの後輩で日本ライト級王者の嶋田雄大を連れて伊平屋島キャンプに合流した。フェザー&J・ライト級で王座に君臨した往年の名選手は、昨年たまたまハワイ滞在中に仲里と知り合い、自らの経験談を話して聞かせた。初挑戦前の仲里は、柴田さんの実戦に即したアドバイスにすっかり傾倒し、縁あって今回のキャンプに柴田さんが駆けつけたもの。
「仲里君も世界はもうワン・チャンスだけだと思うので、僕が経験したすべてを話して協力したい。ぜひチャンピオンになってほしい」と、アドバイザーを買って出た柴田さんもやる気満々。同道の嶋田は、3月に帝拳ジムの不敗ホープ、稲田千賢の挑戦を受けることになっており、柴田さんが難敵撃退のための特別コーチについている。にぎやかなキャンプになりそうだ。

 

 BOX ON! 国内ニュース(1月7日)

両者ともに異常なし
WBCミニマム級戦予備検診
 7日、WBC世界ミニマム級タイトル戦AGUIRRE EAGLE 040107.JPG - 9,957BYTES(10日・後楽園ホール)の予備検診が東京・豊島区の大同病院で行われ、チャンピオンのホセ・アントニオ・アギーレ(メキシコ)、挑戦者3位のイーグル赤倉(角海老宝石)ともに異常なしの診断が下された。
 にこやかに握手をかわした両者だが、一瞬の動作にも駆け引きがあった。「言葉では説明できないけど、握手した時、勝利に対する自信をますます深めた」(イーグル)。体から発散されるエネルギーとでも言おうか、イーグルは王者からの圧力を感じなかったのだろう。リーチで約7センチ劣ることについて問われても「データは不利かもしれないが、ボクはそれをはね返す練習をしているから。アギーレにはスピードで対処します」と意に介さず。ウェイトについても「調整は予定通りです」と順調さをアピールしている。
 なお、検診結果は次の通り。

                  アギーレ                   イーグル
  身  長   160・0センチ               158・3センチ
  胸  囲    85・0センチ                   87・0センチ
   視  力   右2・0                           右2・0
                 左2・0                        左2・0
     リーチ    169センチ                162・5センチ
    ナックル   右28センチ                右26・5センチ
                 左28センチ               左27・0センチ
    握  力     右46Kg                    右39Kg
                  左45Kg                    左37Kg
    血  圧      93/49mmHg          122/65mmHg
  脈  拍     53/min                     62/min
     体  温   37・1度                      36・7度


 BOX ON! 国内ニュース(1月6日)

イーグルもスパーを公開
 積極的に好調アピール
  1月10日のアギーレ挑戦を前にしたイーグル赤倉がAKAKURA SPARS.JPG - 14,871BYTES角海老ジムでスパーリングを披露。バンタム級の日本ランカー若尾を相手に行った2ラウンドのスパーリングは、パワーこそ控えめだったものの積極的な攻めを見せ、前日手の内を隠したアギーレのそれとは打って変わって挑戦者らしく好調をアピールした。
 スパー前に行われた会見では、さすがに試合が近づいていささか緊張気味のイーグルだったが、「精神的にも肉体的にも調子はいい。アギーレは僕よりキャリアとパワーで勝るけれど、星野戦で見せたガードが落ちるのとスピードのなさという欠点が克服されているのだろうか。ボディーを狙ったファイトをしたい。タイミングが合えばノックアウトしたいと思います」と抱負を語っている。

 BOX ON! 国内ニュース(1月5日)

WBC世界ミニマム級戦
王者アギーレが公開練習
「タイトル持ち帰る」と自信
  3日に来日したWBC世界ミニマム級王者ホセ・アントニオ・アギーAGUIRRE IN SPAR 040105.JPG - 17,125BYTESレ(メキシコ)が5日午後東京・神楽坂の帝拳ジムで公開練習に臨んだ。
 10日に後楽園ホールで予定する8度目の王座防衛戦の挑戦者イーグル赤倉(角海老宝石)について「パワーもあり頭脳的なボクシングもするいい選手。難しい試合になるだろう」と警戒しつつも「星野戦の時のようにきちんと調整してきたので、きっとタイトルを持って帰る」と勝利の確信を口にした。
 この日のスパーでは日本同級4位・三澤照夫(帝拳)を相手に2分2ラウンドを動いた。顔見程度の軽いスパーだったが、それでも攻めて出ようとするパートナーに左ジャブを合わせ、すかさず右ストレートを打ち下ろす得意のコンビネーションが自然と出る。「前の星野戦より調子はいい」と、関係者も感心していた。

 BOX ON! 国内ニュース(1月4日)

=2元3大世界戦=
徳山大差でV8 1位キリロフ撃退

 小島は激闘の末ムニョスにストップ負け
 大阪の新春ダブル世界タイトル戦は1勝1敗-TOKUYAMA KIRILOV 040103.JPG - 16,778BYTES-3日夜大阪市中央体育館で行われたS・フライ級のダブル世界タイトル戦で、WBC王者徳山昌守(金沢)は1位ディミトリ・キリロフ(ロシア)の挑戦を大差の3-0判定で撃退し、8度目の王座防衛に成功した。同じくWBA同級王者アレクサンデル・ムニョス(ベネズエラ)に再度アタックした徳山の同僚小島英次(14位)は、10回3分3秒TKOでまたしても無念の涙を飲まされた。
 8度目の防衛戦にして初めて迎えたロシアン・スタイルの挑戦者。しかしやりにくさからいけば徳山よりも相手のキリロフの方が戸惑いは大きかった。初めての「アジア・スタイル」、特に徳山の独特のスタイルを解読するのはより困難だったのだ。徳山は立ち上がりから変則的タイミングで繰り出すジャブ、あるいはいきなりの右ストレートにモノを言わせ、着々とポイントを重ねた。終盤11回には右カウンターが決まり、一瞬キリロフの腰がくだけ、ダウン寸前。しかしこのKO機を逸すると、最終回にはキリロフの右ショートが痛撃し徳山の動きが止まりかける場面も。最後まで気の抜けない攻防が続いたが、スコアは117-112、117-111、116-112といずれも文句ない徳山の勝利を支持していた。
 キリロフも強かったが、徳山の「相手の持ち味を出させないという僕の作戦通りにいった」という言葉に集約された試合だった。
  ムニョス-小島戦は内容的には昨年の第一戦をはるかにしのぐ激戦。小島はムニョスの右強打に5回、9回にダウンを喫しながらもその都度試合MUNOZ-KOJIMA 040103.JPG - 16,668BYTES続行に応じ、顔を腫らしながらも時々ムニョスに右フック、左ストレートを好打して場内を沸かせた。最後は10回に右を痛撃されてダウンし、立ち上がった小島はなおも続行を望んだが、ラミレス・レフェリー(米)はそれ以上許さず試合をストップした。ムニョスはこれで25勝24KOと不敗を維持し改めてパワーを見せつけたが、それでも小島の頑張りにやや安泰王座が揺らいだ感も。 小島がストップされた直後、金沢会長は「ムニョスに勝てるのは徳山以外にいないな」とコメントしたが、さらに徳山がV8に成功すると「あとはムニョスしかおらん。できればもっと大きな舞台でやらせたい」と改めて統一戦の希望を口にした。当の徳山も「会長のマッチメークを信じている。やれと言えばやる!」。両者の報酬など通常の試合以上に金のかかる興行となるだけに、実現が具体化するまでにはまだまだ乗り越えなくてはならない壁は多そうだが・・。


白熱の左右フック合戦!
トラッシュ、0-3判定負けも善戦
 3日、パシフィコ横浜で行われたWBCPONSAKEK NAKANUMA 040103.JPG - 14,512BYTES世界フライ級タイトルマッチ12回戦は、チャンピオンのポンサックレック・グラティンデーンジム(タイ)が、挑戦者13位のトラッシュ中沼(国際)を3-0の判定で退け、同タイトル9度目の防衛に成功した。
 得意の左フックにあくまでこだわりを持つ中沼は、このブローを軸に、トリッキーな左右アッパーを織りまぜて王者の内懐へ。ポンサックレックは脚を使って回避せず、真っ向からこれを受け止め、“フックにはフックを”と言わんばかりに右フックをダブル、トリプル、さらに右アッパーをこれに交えて応戦。中沼は執拗なまでに左フックをボディーにめり込ませて一時は王者に明白なダメージを与えたが、老獪なテクニックに追撃かなわず。ポンサックレックは中沼のブロッキングもお構いなしに、回転のいいショーPONSAKLEK NAKANUMA AFTER THE FIGHT.JPG - 14,574BYTESト連打を叩き続けポイント奪取。結局、116-112、116-113、115-113のユナニマスで王者が勝利を得た。
「さすがポンちゃん。やっぱり上には左フックを当てさせてくれなかった」と敗者。しかし、自信のブローにこだわり、フルラウンドに渡りこれを完遂し表情はすっきり。破れはしたものの“男の勝負”ができたことへの達成感があるのだろう。一方の王者も、中沼の気持ちを受け止めて同じ土俵で戦う“心意気”を見せ、観衆を魅了。臨機応変に様々なボクシングを披露できるあたり、まだまだ政権は続きそうだ。

 BOX ON! 国内ニュース(1月3日)

帝拳の3ホープがベネズエラで試合
1月24日、リナレス凱旋、矢代、粟生も
 帝拳ジム期待の不敗ホープ3人が今月24日ベLINARES,AOU,YASHIRO.040102.JPG - 13,424BYTESネズエラのマラカイの試合に備えて正月返上でトレーニングを続けている。
 この日はノエル・アランブレト-チャナ・ポーパオインのWBA世界ミニマム級タイトルマッチがメイン格で、同じリングでベネズエラ出身の”ゴールデンボーイ”ホルへ・リナレス(7勝4KO)が元世界フライ級王者ウーゴ・ソト(アルゼンチン)を迎えて凱旋試合を行う他、フェザー級の矢代義光(9勝6KO)、粟生隆寛(2勝2KO)の両サウスポーも国外初試合を予定している。2人の相手は未定。一行は8日に日本を発ち、米、メキシコで調整してからベネズエラ入りすることにしている。
 リナレス(18歳)は今回プロになって初めて祖国のリングに上がることになるが、「ベネズエラで戦うことよりも、世界チャンピオンにもなった選手と対戦できることが楽しみ」と語り、凱旋試合の気負いは見せない。「相手がどんなボクシングをするのか分からない、でも絶対に勝ちます」とあくまで強気だ。
 前回の10月の試合では東洋太平洋王者ペドリート・ローレンテ(比国)に圧勝して大器ぶりを示したが、ソト戦はこれに続く試練の場となる。本田明彦帝拳ジム会長は「今のリナレスに必要なのは経験だけ。19歳になったら世界タイトルに挑戦させたい」と語っているが、リナレス本人も「世界はいつでも大丈夫です」と準備OKをアピールしている。
(写真はベネズエラの試合に出場する左から粟生、リナレス、田中トレーナー、矢代=2日帝拳ジムで)
 

 BOX ON! 国内ニュース(1月3日)

王者、挑戦者とも計量1発OK!
明日に控えたトリプル世界戦
 いよいよ3日に迫った変則トリプPONSAKLEK WEIGH IN 040102.JPG - 13,784BYTESルタイトルマッチの前日計量が2日、東京&大阪で行われ、チャンピオン、挑戦者計6名とも無事に1発OK。あとは試合を迎えるばかりとなった。
 WBC世界フライ級タイトルマッチ(パシフィコ横浜)に臨むチャンピオン・ポンサックレック・グラティンデーンジム(タイ:右写真)と挑戦者13位トラッシュ中沼(国際:下写真)はともにリミット一杯の112ポンド(50・80キロ)。「(ポンサックレックは)やっぱいい体してますねぇ。腹筋が、タコ焼きでいえば大ダコですよ(笑)」と相変わらず周囲を笑わせた中沼(写真左上)。王者とのツーショットで拳を突き出されると、噛みつくふりのパフォーマンスも見せるなど、変わらぬリラックスぶりだ。一方の王NAKANUMA WEIGH IN 040102.JPG - 12,894BYTES者は「自信はあるけど、油断をしないようにしています。日本の気候は涼しいという感じで気にならない。ナカヌマが最初から出てきても、ボクにはディフェンス・テクニックがあるから大丈夫。どうぞ出てきてください」と柔和な表情は変わらずも、内面はもちろん戦闘モードに突入している。
 なお、大阪市内の都ホテルで行われたS・フライ級ダブルタイトルマッチ(大阪市中央体育館)の計量は、WBC王者・徳山昌守(金沢)がリミット一杯の115ポンド(52・16キロ)、挑戦者1位のディミトリ・キリロフ(ロシア)が114・1/2ポンド(51・94キロ)、20分あまり遅刻したWBA王者アレクサンデル・ムニョス(ベネズエラ)が114・3/4ポンド(52・05キロ)、挑戦者14位の小島英次(金沢)が115ポンド(52・16キロ)でいずれも計量をパスしている。

 BOX ON! 国内ニュース(1月1日)

故・白井義男さんに特別賞
「白井賞」設立計画も明らかに
 26日に亡くなった日本人初の世界チャンピオン、故・白井義男氏に対し、2003年度の「特別賞」が贈られることが決まった。この賞は引退した元世界王者などボクシング界に貢献のあった人に贈られるもので、今回はすでに白井氏が亡くなる前日の12月25日に各賞表彰選手の選考があり、星野敬太郎、リック吉村の両元チャンピオンの受賞が決まっていたが、これに追加されるかたちで白井氏の特別賞も決まったもの。日本ボクシングコミッション(JBC)小島茂事務局長が明らかにした。  
 また小島氏によると、白井氏のボクシング界における多大な貢献ぶりに応えようと、JBC、日本プロボクシング協会、運動記者クラブ、日本アマチュア連盟の四団体の共催による「白井賞」の設立を計画しているという。授賞対象や運営方法など具体的なことは今後関係者により協議して決めるということだ。


元王者大和心さんがアフリカの秘境へ 
2日夜放送「藤岡弘探検隊」
 引退してタレントや俳優になり芸能界で活躍すYAMATO SHIN AFFRIKA TANKEN.JPG - 23,688BYTESる元チャンピオンも珍しくないが、現役時代の肩書き抜きでチャレンジしているこの人は少し異色というべきか。元東洋太平洋S・バンタム級チャンピオンの大和心さん(28歳)。引退後業界の大手オスカー・プロ所属のタレントとなり、テレビ・ドラマやコマーシャルでも活躍している。
 明日1月2日午後6時から9時までテレビ朝日系で放送される3時間のスペシャル番組「藤岡弘探検隊シリーズ」では、探検隊の一員として藤岡さんらに同行し、アフリカの秘境に足を踏み入れた。「エチオピアの奥地3000キロ・・幻の白ナイル源流地帯・・古代部族に人類の原点を見た」と題した番組に出演している(写真)。
 大和さんからメールでこんなコメントが寄せられている。「今回の探検はエチオピア! 裸族の成人式プルジャンプに自分が挑戦しました。アジア人初めてです! これを成功させるため、ボクシング・トレーニングもしています。お楽しみに」
 大和さんは同じ探検シリーズでアマゾンにも同行しており、藤岡探検隊のメンバーとしてすっかりおなじみの顔になった。乞うご視聴--。

 
 BOX ON! 国内ニュース(1月1日)

アギーレ、日本出発前にKO宣言
 1月10日、後楽園ホールでイーグル赤倉の挑戦を受けるWBC世AGIRE.JPG - 4,608BYTES界ミニマム級王者ホセ・アントニオ・アギーレ(メキシコ)がキャンプ打ち上げを前に自信のコメントを残した。今回の防衛戦に当たりアギーレは「パワーアップとスピードアップを強化ポイントとした」と語り、赤倉がアグレッシブなボクサーであることを強調。「彼のビデオを見た印象はパンチがあって手ごわいというものだけど、1ラウンドからKOを狙ってプレスをかけて行きたい。(赤倉に)ウェイト難はなさそうだけど、私は心配していない」と自分のスタイルを貫く構え。ちなみに29日の時点でアギーレのウェイトはリミット1キロオーバーだという。「この1ヵ月間はかなり難しかった」と告白するように、高地キャンプのせいで気温が低く、減量には苦しんでいるとも想像される。彼の母親ホセフィナさんが食事や身の回りの面倒を見ている。
 元旦までトレーニングを行い、その日にメキシコシティに戻り、翌日2日に日本行きの便に乗る予定。同行するのはペペ・モラレス・マネジャー、メキシコ在住の西出健一氏のほか3人。「メキシコに帰国する1月12日にもベルトはこの手元にあるよ」。これが挑戦者へのメッセージだ。(三浦勝夫)

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