ビッグベアにスターが集結――。6月19日、ロサンゼルスでポーリー・アヤラ(米)を相手に再起戦(12回戦)を行うマルコ・アントニオ・バレラ(メキシコ)のスパー相手として帝拳ジムから西岡利晃とホルヘ・リナレス、そして前堂真人(具志川)が招聘され、オスカー・デラホーヤの自宅兼ジムで共同生活している。豪華なパートナーを得たバレラは「日本のセニョール本田の好意には心から感謝している。西岡のアグレッシブさとリナレスのスピードで仕上がり具合は良好。今はアヤラに勝つことに集中しているが、ぜひともパッキアオにはリベンジしたい」と抱負を語る。
また、アメリカ初トレーニングとなったリナレスは仮想アヤラとしてサウスポーで対応。「デラホーヤの自宅に滞在し、しかもマルコと練習できるなんて夢みたい。ここで得たものを生かして今年暮には世界に挑戦したい」と目を輝かせる。バレラ同様、再起の道を歩む西岡は「今はタイトルうんぬんより世界の超一流選手(バレラ)と生活をともにし、練習方法を学び、生活のリズムなど今後参考にできることを吸収したい」と収穫ありの表情を見せる。普段クールな西岡だが、チーム・バレラから「日本のジョン・トラボルタ」と茶化されて陣営に溶け込んでいる。前堂も田中繊大トレーナーとのミット打ちで向上を図る毎日だ。
なお、今回バレラの練習は非公開。西岡は試合までバレラに同行し、帰国する予定。復帰戦のスケジュールは未定だが、本人はS・バンタム級転向をほのめかしている。一方リナレスは6月5日のデラホーヤ、ホプキンスの試合をラスベガスで観戦し、その後ロサンゼルスに移り、ルディ・エルナンデス氏のもとで調整を続ける。
(三浦勝夫)
|