BOX ON! 海外ニュース(11月30日)

ハリソン、ベルト奪回 
WBC世界フェザー級タイトル戦 メディナを終盤ストップ
 世界フェザー級王座HARRISON(IN THE FIGHT).031130.JPG - 15,624BYTESに5度就いたメキシコのベテラン、マヌエル“マンテカス”メディナは11月29日(現地時間)英国スコットランドのグラスゴーで、地元のスコット・ハリソン(写真)とのリターンマッチを戦ったが、11回TKO負けでWBO王座を明け渡した。
 両者は今年7月の初戦に続く再戦。王者だったハリソンをメディナが判定で攻略したのだが、この日奪回に意欲的なハリソンは初回ダウンを奪う攻勢。辛うじてピンチを凌いだメディナは以後のラウンド、バックステップを踏んで決定打を回避する。挑戦者優勢で迎えた10回、ハリソンは左目をカットするハンディを負ったものの、2度ダウンを追加。11回、捨て身の反撃を試みたメディナだったが、左をもらってヒザをつき、セコンドがギブアップを申し出、ストップがコールされた。
 ハリソン(26歳)は20勝10KO2敗1分。メディナ(32歳)は63勝29KO14敗。

 BOX ON! 海外ニュース(11月30日)

タイ情報
ヨーダムロン105秒TKO勝ち
佐藤に王座追われた男
  日本のリングにも上がったタイの元世界チャンYODDAMRONG.031129.JPG - 4,742BYTESピオン2人がいずれも楽勝−−。元WBA世界・S・バンタム級王者ヨーダムロン・シンワンチャー(タイ:右写真)が27日タイのロプブリのリングに上がり、フィリピンのノノイ・ビラフロアのわき腹に左フックをめり込ませて初回1分45秒ストップ勝ちした。ヨーダムロン(26歳)は昨年5月日本で佐藤修に逆転KO負けを喫して王座を追われたが、その後8連勝5KOと好調を維持して返り咲きの機会を狙っている。
 同じリングで元WBA・L・フライ級王者のピチット・チョーシリワット(山口圭司にKO勝ちで王座獲得)はヨンキー・アフリザル(インドネシア)と対戦、6回1分24秒TKOで楽勝。サラスの教え子の1人ピチット(28歳)は現在WBA2位にランクされ、こちらも王座復帰に手が届く位置をキープしている。


杉田の挑戦受ける男
ヨーサナンは5日にノンタイトル戦YOSANAN3K.031129.JPG - 10,169BYTES
 WBA世界S・フェザー級チャンピオンのヨーサナン・3Kバッテリー(タイ:右写真)は12月5日タイのプミポン国王の誕生記念イベントで、ファリド・ドゥブール(フランス)を相手にノンタイトル10回戦に出場する予定。ヨーサナン(29歳)には来年日本で杉田竜平の挑戦を受ける計画が出ているが、これが日本に行く前の調整試合になる?

 BOX ON! 海外ニュース(11月29日)

徳山に強敵出現
オリンピアン、ナバーロが戦線布告
 1月に指名挑戦者ディミトリー・キリコフと対決する徳山昌守(金沢)だが、ロシア人を撃退しても次ぎなる刺客が待ち構えNAVARO,JOSE.031128.JPG - 16,121BYTESている。その名はホセ・ナバーロ(米=22歳)。ナバーロはオスカル・ラリオスがナパーポン・ギャッティサークチョーチャイを撃退したリングで、WBC2位レイナルド・ウルタド(コロンビア)に大差の判定勝利を収めた。徳山−キリコフ戦後、1位の座を占めるのは、ほぼ確実と思われる。米国代表選手として出場したシドニー五輪は不運な判定に泣いてメダルを逃したが、プロではここまで負けなしの19連勝(7KO)。パワー不足を懸念する声もあるが、サウスポースタイルから繰り出す左ストレートを武器に連打も利くアグレッシブなボクサーに変貌中である。
 まるでクモのようなリーチを持つウルタドを下した後、ナバーロは「とてもやりにくい試合だった。同時にファンを喜ばせるためにアグレッシブなスタイルにチェンジして戦わなければならなかった。でも思うようなファイトが披露できた。これで世界戦への準備完了。WBCチャンピオンのトクヤマにアタックするため、日本に行く」と宣言。オリンピックに出場したトップアマという経歴プラス、マネジャーはデラホーヤ、プロモーターは業界の実力者ルゥ・ディベラ氏と強力なバックが控えていることも徳山−ナバーロ戦が一躍注目を浴びる理由。徳山がキリコフを撃退すれば、両陣営から具体的な交渉が始まるかもしれない。(三浦 勝夫)

 BOX ON! 海外ニュース(11月24日)

ROUND-UPS-ICON.JPG - 4,155BYTES
「ロッキー」を訴えたウェプナー
 デラホーヤ−モズリー第3戦は来年6月?

 ロッキーに9億円よこせ ウェプナーWEPNER,CHUCK IN THE FIGHT. 031123.JPG - 8,657BYTESの仰天訴訟 映画「ロッキー」のモデルとして知られる元ヘビー級ボクサー、チャック・ウェプナー氏(62歳)がシルベスター・スタローンを相手取ってニュージャージー州の裁判所に1500万ドル(800万ドル説もあり)の支払いを求める訴えを起こしている。しがない2流のヘビー級選手が、チャンピオン(モハメド・アリ)の気まぐれから挑戦者に選ばれ、誰も予想しなかった大善戦−−というウェプナー氏の体験が、スタローンのインスピレーションをかき立て「ロッキー」の誕生となった秘話はいまやすっかり有名だ。映画は1976年のアカデミー賞を受賞し、総額8億2千万ドル(約900億円)を売り上げる大ヒットとなったが、「もっと分け前をよこせ」というのが今回のウェプナー氏の言い分だ。映画化の話が持ち込まれた時、ウェプナー氏はモデル料として「収入の1パーセント、もしくは7万ドル(約770万円)のどちらか」という提示を受け、7万ドルを受け取っていた。もし1パーセントを選択していたら、今回の要求額の800万ドルを手にしていたことになる。しかし現実に7万ドルを手にしているだけに、この勝負はウェプナー氏に勝ち目はないというのがもっぱらだが・・・・・オスカー・デラホーヤがドン・チャージン・プロモーターと再契約した。契約期間は5年。オスカーはボブ・アラム・プロモーターとの契約を打ち切る前から自らのプロモート会社ゴールデン・ボーイ・プロモーションを立ち上げ、その後ベテランの”殿堂入りプロモーター”チャージン氏を「アドバイザー」に迎えていた。同プロモーションは今日のラリオス−ナパーポンのダブル世界タイトル戦など次々に興行を手がけて注目されている。なお現役選手としてのオスカーには、シェーン・モズリーとの3度目の対決に向けて交渉中で、来年6月にも挙行と伝えられるが、本人は「6月にやるつもりはない。ちゃんと決まったら私の口から言う」と、報道を否定している・・・・・S・フェザー級に転向したエリク・モラレス(メキシコ)が2月28日ラスベガスでWBC同級王者へスス・チャベス(メキシコ)に挑戦することが正式決定し、24日に会場のMGMグランド・ホテルで記者発表される・・・・・WBO世界S・ミドル級王者ジョー・カルザギ(イギリス)は11月6日に予定していた1位ムゲール・ムクルチャン(アルメニア)相手の防衛戦を、インフルエンザにかかったことを理由にキャンセルしたが、試合は延期ではなく中止となる可能性が出てきた。カルザギは3月に試合をする約束をアメリカのテレビ局(ショータイム)と交わしており、その前にムクルチャンと対戦するには時間がないというのがその理由。また3月の試合も「無名の1位」ではテレビがOKしないだろうという。3月の試合として、ミドル級の統一王者バーナード・ホプキンスとの対戦が期待されている・・・・・WBC世界ライト級チャンピオン、フロイド・メイウェザーが、住まいのあるラスベMAYWEATHER_BIGMAC.031122.JPG - 24,840BYTESガスのマクドナルド店で「一日店員」を勤めた。同社はつい最近アメリカのウェブスターの辞書に「マック・ジョブ=低賃金で将来性のない仕事」の項目があることに裁判も辞さずと反発したばかり。この件とは直接関係はないのだろうが、この日メイウェザーは店のカウンターに入り、ハンバーガーやチキンなどを客に手渡す仕事をこなし、マックのイメージ・アップに一役を買った。その”アルバイト料”は安くないと思われるが・・・・・先月引退したばかりのブライアン・ニールセン(デンマーク)が警察官と喧嘩して逮捕されている。一昨年にマイク・タイソンとも戦った北欧の有名ヘビー級、もし有罪となると1年間の服役が待ち構えているという・・・・・。

 BOX ON! 海外ニュース(11月24日)

チャベスが再起戦、ワイズにリベンジ
 性懲りもなく(?)メキシコの元英雄フリオ・セサール・CHAVEZ,JC.FACE.JPG - 7,080BYTESチャベス(41歳)がカムバック−−22日夜ティファナで4年前に黒星を喫したウイリー・ワイズ(米)と対戦し、2回TKO勝ちでリベンジを果たした。会場は1万を越す大観衆が詰めかけ、試合前にKOを予言していたチャベスは、この回パンチでワイズの左まゆをカットして試合を終わらせた。この日はデビューしたばかりの息子セサール・ジュニアの試合も予定されていたが、結果は不明。
 同じリングでは元WBO世界バンタム級王者のディエゴ・モラレスが登場、エバンへリオ・ペレス(パナマ=西岡利晃に初回KO負け)に6回負傷判定勝ちしている。

 BOX ON! 海外ニュース(11月23日)

ラリオス、強敵撃退しV5
WBC・S・バンタム級戦
 ロサンゼルスのオリンピック・オーデトリアムで22日行われた「トリプル戦」のメインに出場したWBC世界S・バンタム級王者オスカル・ラリオス(メキLARIOS IN THE FIGHT.031123.JPG - 5,733BYTESシコ:写真)は、1位のナパーポン・ギャティサックチョーチョクチャイ(タイ)を10回2回26秒レフェリー・ストップに破り、5度目の防衛に成功した。今年は仲里、石井に次いで3度目。
 タフで勇敢に前に出るナパーポンに得意の左フック、右ストレートを決めて一方的にリードしていたラリオスは、終盤の10回に右強打でグラつかせた後連打でロープに追い詰め、ついに右を決めてダウンを奪った。これまで負け知らずの挑戦者はそれでも立ち上がり抵抗しようとしたが、ラリオスすかさず連打すると、レフェリーが割って入り、試合を止めた。ラリオス(27歳)はこれで51勝36KO3敗1分。次はポーリー・アヤラ、仲里繁が挑戦者候補に上がっている。
 同じリングで行われたベテラン同士によるIBF世界ライト級王座決定戦は、1位のハビエル・ハウレギ(メキシコ)が2位リーベンダー・ジョンソン(米)に11回6秒TKO勝ちし、新チャンピオンとなった。5、10回にそれぞれダウンを奪い、8回にパンチでカットしたジョンソンの左目じりの傷がひどくなり、11回開始早々にストップとなったもの。この王座は、スパダフォーラの返上により空位となっていたもの。新王者ハウレギ(30歳)は一度来日経験があり、昨年名古屋で杉田竜平と対戦し負傷引き分け。フレイタスのWBO王座に挑んでこれは倒されている。47勝34KO10敗2分。敗れたジョンソン(33歳)は32勝26KO5敗2分。


五輪組ナバーロはIBA王座獲得

 この日は「トリプル戦」として行われたが、もうひとつはマイナー団体IBA(国際ボクシング協会)のS・フライ級王座決定戦で、シドニー五輪からプロ転向以来不敗のホープ、ホセ・ナバーロ(米)がレイナルド・ウルタド(コロンビア)に3−0判定勝ちを飾り、新チャンピオンになっている。ナバーロ(22歳)はこれで19勝7KO。 (三浦勝夫)

 BOX ON! 海外ニュース(11月21日)

エイズにKOされたチャンピオン
パラシオス、11年後の死
 元WBO世界フェザー級チャンピオン、ルーベン”ウラカン”パラシオス氏(コロンビア:下写真)が14日コロンビア・メディジンの病PALACIO,RUBEN.031121.JPG - 6,521BYTES院でエイズ(後天性免疫不全症候群)のため死亡していたことが20日明らかになった。40歳だった。 
 1992年9月、ロンドンでコリン・マクミラン(英)にKO勝ちし長年待ち続けた世界チャンピオンの座に就いた。3度目の世界挑戦を実らせてのベルト獲得だったが、初防衛戦のため再度イギリス入りした際、同国コミッションのエイズ検査でエイズ・ウィルスが発見され、試合はキャンセル、タイトルも返上させられた。
 ”エイズにKOされたチャンピオン”として同情されたが、これにより引退に追い込まれた。トータル戦績は58戦45勝19KO11敗2分。その後はアメリカで麻薬売買の罪に問われて服役したこともあったということだ。

 BOX ON! 海外ニュース(11月21日)

=訃報=
元世界王者アディグさん逝く
輪島、小坂ら日本のトップ選手と対戦した強豪

 元WBC世界J・ウェルター級チャンピオンのペドロ・アディグさん(比国)が20日夕、入院先のマニラ市内の病院で死去した。59歳。親交のあった筑豊ジム・井上通文会長のもとに、アディグ夫人から電話で悲報がもたらされたもので、喉頭がんの手術を受けた後、がんが転移してしまい、助からなかったという。
 アディグさんはマスバテ島パラネス出身。1962年から77年まで15年間プロのリングに上がり、68年12月アドルフ・プリットに判定勝ちし空位のWBC世界J・ウェルター(現S・ライト)級王座についたが、ローマでの初防衛戦でブルーノ・アルカリに判定負けして短命王者に終わる。日本選手とは、19歳で初めて来日し小坂照男に判定負けして以来、トータル16戦して11勝6KO4敗1分の好成績を残した。ジャガー柿沢、ライオン古山、龍反町ら当時の日本のトップ選手とグローブを交えたが、69年に世界王者として来日し、後の世界J・ミドル級名王者輪島公一(後功一)を初回の右一発でKOに沈めた一戦が特に日本のファンに強烈な印象を残した。タフで左右フックにパワーを秘めた力強いファイターだった。トータル64戦36勝14KO21敗7分。
  引退後指導者に転じ、教え子を連れて再三来日。数年前には筑豊ジムの特別トレーナーとして故・平仲信敏らをコーチしたこともあった。今年3月にマニラの病院にアディグを見舞いに訪れた井上・筑豊ジム会長は「すでに口はきけない状態でしたが意識ははっきりしており、日本にもう一度行きたいと訴えていました。残念です」と語り、元チャンピオンの若すぎる死を悼んでいた。
 

 BOX ON! 海外ニュース(11月21日)

=訃報=
元世界王者アディグさん逝く
輪島、小坂ら日本のトップ選手と対戦した強豪

 元WBC世界J・ウェルター級チャンピオンのペドロ・アディグさん(比国)が20日夕、入院先のマニラ市内の病院で死去した。59歳。親交のあった筑豊ジム・井上通文会長のもとに、アディグ夫人から電話で悲報がもたらされたもので、喉頭がんの手術を受けた後、がんが転移してしまい、助からなかったという。
 アディグさんはマスバテ島パラネス出身。1962年から77年まで15年間プロのリングに上がり、68年12月アドルフ・プリットに判定勝ちし空位のWBC世界J・ウェルター(現S・ライト)級王座についたが、ローマでの初防衛戦でブルーノ・アルカリに判定負けして短命王者に終わる。日本選手とは、19歳で初めて来日し小坂照男に判定負けして以来、トータル16戦して11勝6KO4敗1分の好成績を残した。ジャガー柿沢、ライオン古山、龍反町ら当時の日本のトップ選手とグローブを交えたが、69年に世界王者として来日し、後の世界J・ミドル級名王者輪島公一(後功一)を初回の右一発でKOに沈めた一戦が特に日本のファンに強烈な印象を残した。タフで左右フックにパワーを秘めた力強いファイターだった。トータル64戦36勝14KO21敗7分。
  引退後指導者に転じ、教え子を連れて再三来日。数年前には筑豊ジムの特別トレーナーとして故・平仲信敏らをコーチしたこともあった。今年3月にマニラの病院にアディグを見舞いに訪れた井上・筑豊ジム会長は「すでに口はきけない状態でしたが意識ははっきりしており、日本にもう一度行きたいと訴えていました。残念です」と語り、元チャンピオンの若すぎる死を悼んでいた。
 

 BOX ON! 海外ニュース(11月21日)

ラリオス防衛に自信
 日本でもおなじみのWBC世界S・LARIOS-NAPAPOL FIGHTERS. JPG.JPG - 22,067BYTESバンタム級王者オスカル・ラリオス(メキシコ)の指名試合、1位ナパーポン・ギャティサックチョークチャイ(タイ)戦をメインとする試合の記者発表が11月19日、ロサンゼルスで行われた。試合は今週土曜日22日、当地のオリンピック・オーデトリアムで挙行される。
 試合のプロモーター、オスカー・デラホーヤが進行役を務めた発表会、マイクの前に立ったラリオスは「土曜日、素晴らしいショーに皆さんを招待します。タフな試合が待っているけど、力を100 %傾けて勝ちます」とあいさつ。対するナパーポンは「相手のことはよく知らないけど、KOで勝つ」とキッパリ。ラリオスのラファエル・メンドサ・ビジネス・マネも「次はまた日本人選手とやるなんてことは言ってられない。(ナパーポンの)22勝18KO1敗というレコードとプロ4戦目からの20連勝は脅威的だ」と警戒心を強めている。
 セミ格で行われるラリオスの同僚ハビエル・ハウレギ(メキシコ)対リーバンダー・ジョンソン(米)によるIBF世界ライト級決定戦も興味津々。またデラホーヤの秘蔵っ子、S・フライ級のホセ・ナバーロも登場する。今回が進境著しいデラホーヤ・プロモーション初のPPV興行となる。キャッチフレーズは「アステカ・ウォリアーズの夜」。(三浦 勝夫)

 BOX ON! 海外ニュース(11月19日)

帰国したバレラが心境を告白
マニー・パッキアオ戦の敗戦から2日後、マルコ・アントニオ・バレラがメキシコシティに戻った。目の傷をサングラスで覆い、空港の到着ロビBARRERA(FACE).JPG - 5,520BYTESーに現れたバレラはショッキングな結末に終わったにもかかわらず、終始笑顔を浮かべていた。地元紙のインタビューに「自分が自分でないみたいだった。完敗だった」と語ったものの、やはり試合前、心理的に追い詰められた状態であったことを強調し、7年前に行った脳手術に関して歯に衣着せぬ発言も飛び出した。「ローブロー(反則攻撃)というのはすごく効くものだよ。マルドナド一家(前マネジャー)の嫌がらせは、まさにそれだった。彼らの言いなりになって何度も私に対して中傷記事を書いたホセ・ルイス・カマリージョという記者がいる。彼はまるでドクターより知識があるみたいだった。すごくきついパンチだった。そんなプレッシャーがなければ、全く違ったマルコ・アントニオ・バレラが披露できたはずだ」。
 またパッキアオのパンチは「あんなに強いブローをもらったのは初めてだった。ダウンを取られたパンチも効いたよ」とフィリピン人のパワーに脱帽。それでも「リマッチでまた同じような目に遭ったら、グローブを脱ぐ」と再起を臭わす言葉も発している。今後はしばらく休養期間し、その後デラホーヤとじっくり話し合って復帰プランを立てたいと語る。なお、休養中のバレラは日本旅行を計画しているという噂もある。
 一方、批判の矢面に立たされたマルドナド氏はロサンゼルス近郊の自宅で電話インタビューに応じた。「私はバレラと何10戦仕事をしたけど、一度も私に責任を押しつけることはなかった。なのに今回、私がコーナーにもいなかったのに敗戦の責任を問うのはどうしたことか。でもやっぱり彼が負けたのは私のせいだろう。いつも息子のオスカーと相手のビデオを見て作戦を立てるのは、この私だから。いいコーナーがいれば、試合は勝てる」とキッパリ。同時に対戦者選びも災いしたと指摘する。「以前もパッキアオ戦のオファーはあったけど、そのたびに私は拒否してきた。パッキアオはスピードがあり、難しい危険な相手。いつも相手の選択は私が行ってきた。例外はビッグマッチのモラレスとハメドの時だけ。それを新しいプロモーションはそんな危ない相手を一番先に当ててしまったんだ」。
 一時は、それほど波風を立てずに和解するとも思われたバレラ−マルドナド関係だが、パッキアオ戦の結末から再び予断を許さない展開も想像される。(三浦 勝夫)

 BOX ON! 海外ニュース(11月16日)

ショック!バレラまさかのストップ負け
パッキアオ殊勲の大物食い
 フェザー級キング、マルコ・アントPACQUIAO.FACE.0307.JPG - 4,604BYTESニオ・バレラ(メキシコ)が1階級下のIBF世界J・フェザー級王者マニー・パッキアオ(比国:右写真)に終盤11回ストップ負けする波乱が起こった。15日(現地時間)米テキサス州アントニオのアラモドームで行われた注目の一戦は初回、バレラがダウンを奪う幸先よいスタートを切る。しかし3回、パッキアオが左ストレートでダウンを奪い返すスリリングな展開。これを境にパッキアオが左を軸にアグレッシブな試合運びでペースを掌握。6回には裁定はスリップながらバレラはキャンバスに這う。7回、偶然のヘッドバットで左マブタをカットしたバレラは以後もフィリピン人の波状攻撃を浴びてますます苦戦。9回にはクリンチ中に意識的にパンチを放って減点を喫する。迎えた11回、KOを狙って襲いかかったパッキアオの連打を食らってバレラはまたもダウン。追撃打にさらされるとコーナーがギブアップの意思表示を見せ、ストップがコールされた。タイムは2分56秒。
 思いもかけぬ敗北にバレラは意気消沈。「今夜は自分の夜ではなかった…。脳検査のことも影響して試合に集中できなかった。今後のことは陣営とデラホーヤ(プロモーター)と話し合って決めたい」と語っている。一方、評判のパンチャーぶりを見せつけたパッキアオは一躍フェザー級戦線のヒーローに踊り出た感じだ。「心では勝つと信じていたけど、KOできるとは思っていなかった。自分の左ストレートにスピードがあったので勝てた」と伝説を打ち破った余韻に浸っていた。(三浦 勝夫)

 BOX ON! 海外ニュース(11月16日)

ポンサクレック、ナルバエスとも防衛
フライ級の2王者が1位挑戦者撃退
 WBC世界フライ級王者ポンサクレック・ウォンジョンカム(タイ:下写真)は14PONSAKLEK.DEC.HUSEIN.031115.JPG - 5,206BYTES日バンコクで1位挑戦者フセイン・フセイン(豪)の挑戦を3−0判定で退け、8度目の防衛に成功した。ポンサクレック(本田秀伸に判定勝ち)は不敗の挑戦者フセインを11回にダウンさせ、ジャッジのスコアでも117−111(ベルギー)117−113(日本=金谷武明)116−111(米)と明白な判定勝ちだった。
 一方13日フランスのルバロワで行われたWBO同級タイトル戦では、チャンピオンのオマル・ナルバエス(アルゼンチン)が1位挑戦者アレクサンデル・マムトフ(ロシア)を10回終了TKOに撃退し、5度目の防衛に成功した。立ち上がり挑戦者にリードを許したが、その後ジワジワとペースに乗り、10回には2度のダウンを奪って勝利を決定づけている。次の11回が始まる直前、マムトフのコーナーは棄権を申し入れた。


崔のベルト奪還ならず
韓国の暫定王座戦、メンドサ勝つ
 WBA世界L・フライ級暫定王座決定戦は14日韓国のヨスで元チャンピオン同士によって行われ、元WBA王者べイビス・メンドサ(コロンビア)が元WBC王者崔尭森(尭三を改名=韓国)に12回判定勝ちしてタイトルを手にした。

 BOX ON! 海外ニュース(11月14日)

アラムブレト、ハイチで無冠戦
 WBA世界ミニマム級王者ノエルARAMBULET-GYM.JPG - 11,262BYTES・アラムブレト(ベネズエラ:写真)のマネジャー、ラファエル・モロン氏が明らかにしたところによると、アラムブレトは12月12日、カリブ海のハイチでノンタイトル戦に出場することになった。当初、アラムブレトは同日タイで1位チャナ・ポーパオインの挑戦を受ける予定だったが、交渉はまとまらず、対戦は来年初頭に持ち越されている。アラムブレトの相手はメキシコ人選手が濃厚とのことだ。
 ボクシング界では耳慣れないハイチという国だが、10月に18年ぶりに興行が行われている。メキシカンなどが登場し、盛況を呈したという試合をプロモートしたのが、地元のジャケ・デスチャンプス氏。今後もアメリカ人やカナダ人ボクサーを招聘したいと語る同氏の第2弾興行にアラムブレトが抜てきされたわけだ。来年2004年には世界戦も挙行したいと野望を口にするジャケ氏の父シニアは1964年、ジャマイカで行われたエディ・パーキンス対バニー・グラント戦をプロモートしている。


ジョーンズ−ターバー戦、PPV売上げは25万世帯
 11月8日、ラスベガスで行われたロイ・ジョーンズ対アントニオ・ターバー戦のPPV(ペイ・パー・ビュー)の売上げが米国50州とカナダを合わせて25万世帯だったと放映したHBOから発表された。内訳はケーブル契約者が15万世帯、残り10万世帯は衛星放送契約者。売上げ額は1,150 万ドル(約12億6,500 万円)だった。9月に行われたデラホーヤ−モズリー戦が100万世帯を越える人気を博したことに比べると、その1/4以下という数字。それでもジョーンズ自身の思惑は20万世帯だったというから予想を上回った?
ピント、英国で暫定戦

 フレイタスに続くブラジルの星、ケルソン・ピント(WBO・J・ウェルター級2位)が12月13日、英国マンチェスターで同級1位ジュニア・ウィッター(英国)とWBO暫定王座決定戦に臨むことが決まった。正王者ザブ・ジュダーは同日アトランティックシティで行われるメガ興行に名を連ねているが、やはり負傷が長引くのか?同じリングではホープ、リッキー・ハットン(英国)がベン・タッキー(ガーナ)を迎えて保持するWBU王座の防衛戦を行う。(三浦 勝夫)

 BOX ON! 海外ニュース(11月13日)

ガッティ−ブランコ戦正式決定
 ミッキー・ウォードとのGATTI.JPG - 5,714BYTES3連戦などで激闘男として名を馳せるアルトゥロ・ガッティ(米=2位:左写真)対1位ジャンルーカ・ブランコ(伊)によるWBC世界S・ライト級王座決定戦が来年1月24日、米ニュージャージー州アンランティックシティのボードワォーク・ホールで行われることが決定。11日(現地時間)、ニューヨークのイタリア人街のレストランで発表会が開催された。
 これはモスクワで挙行されたWBC総会で、3団体統一王者に君臨していたコーシャ・ヅー(豪州)のタイトルはく奪が決まり、その後継者を争う一戦。イタリアからプロモーターと実兄でWBA・L・ヘビー級王者に就いたばかりのシルビオが会見に同行したブランコは「アルトゥロは偉大なファイターで、私もアメリカが好きだ。でもここにはツーリストとしてやって来たのではない」と闘志を見せた。一方のガッティは「2度目の世界タイトル獲得のチャンスがやって来てハッピー。2年ぐらいこの機会を待っていたんだ。ついにWBCがヅーのベルトを取り上げてくれた。ヅーはブランコと絶対にやりたがらなかったからね」とコメント。イタリア系のガッティは、この試合に勝ったら、イタリアに行って彼が15歳の時に死別した父の墓参りをしたいとも語っている。ただ、フィアンセのビビアンさんとの破局が影響して、会見中、涙を流すシーンも。ファイトぶりから想像できない繊細な一面も持っている男なのだ。なお、この試合はHBOによって全米に放映されることになっている。


ホプキンス、ベテラントレーナーと復縁
 12月13日、アトランティックシティで行われる8大世界戦でトリを勤める予定のミドル級統一王者バーナード・ホプキンス(米:右写真)が一HOPKINS0612.JPG - 9,583BYTES度別れたブーイー・フィッシャー・トレーナー(76歳)と再びコンビを組むことになった。15年間ホプキンスをコーチしていたフィッシャー氏は、トリニダード戦の勝利で01年の最優秀トレーナーにも選ばれた名伯楽。しかし昨年、ホプキンスから一方的に契約解除を突きつけられる不遇を経験。それでも最終的に訴訟に持ち込み、勝訴していた。
 そんな対立関係にあった二人だが、ジョッピー戦を前にホプキンスも背に腹は替えられなぬ? ビジネスライクのアメリカらしい話でもある。ホプキンスは地元フィラデルフィアの新聞に「何かとてもデカいこと、デカいファイトを披露したいんだ。それにはブーニーの助けがいるんだ」と語っている。また、フィッシャー氏の代理人によると、二人の感情的なもつれは解消に向かっているとのことだ。
 なお、会場のボードウォーク・ホールでは13,000シートのチケットが売り出されているが、現時点で2.500 席ぐらいしか残っていないという。主催者は売り行きの好調さにホクホクだとか。(三浦 勝夫)

 BOX ON! 海外ニュース(11月9日)

ジョーンズ、2−0判定で王座復帰 
  WBC世界L・ヘビー級
 WBA世界ヘビー級のベルトを持ったまま2階級下のJONES-TARVER .031108.JPG - 16,219BYTESL・ヘビー級に挑んだロイ・ジョーンズの冒険はほろ苦い成功−8日夜ラスベガスのマンダレイベイ・ホテル・イベンツセンターで行われたWBC同級タイトル戦は、挑戦者ジョーンズが接戦の末王者アントニオ・ターパー(ともに米国)に論議を呼ぶ2−0判定で勝ち、今年初めまで保持していたベルトを奪い返した。(PHOTO/STEVE MARCUS)
 しかしこの日のジョーンズは減量の影響が明らかで、ターパーの連打にロープを背に防戦一方の場面もたびたび。堅いガードの合間から時折ターパーの左が決まった。攻撃面でも精彩を欠き、スーパーマン・ジョーンズには珍しくコーナーで疲労の色を見せていた。ダウンシーン、出血ともない試合だったが、試合後のジョーンズは顔を少し腫らしていた。ターパーはジョーンズと同じ34歳ながら勘のいい好選手で、特に反応の速いサウスポー・スタイルという点もジョーンズを悩ませた。
 判定は1人が114−114の引き分けとしたが、残る2ジャッジが117−111、116−112でジョーンズの勝ち。2−0のマジョリティ・デシジョンでジョーンズの王座奪還が成った。しかし、判定の発表に会場からブーイングも聞かれた。勝負は予想通りでも、内容はジョーンズのパウンド・フォー・パウンド・キングの座が大きく揺らぐほどのものだった。
「疲れたのも、きつい試合になったのも減量のせいだ。25ポンドも落とさなくてはならなかった」とジョーンズは苦戦を「減量の影響」と弁解していた。ジョーンズはヘビー級かL・ヘビー級の王座のどちらかを返上しなくてはならないが、最後の試合でタイソンと戦いたいと希望しており、今後の交渉が注目される。
 勝ったジョーンズは49勝38KO1敗、初防衛に失敗したターパーはこれが2度目の敗北だった(21勝17KO)。


ライトが3−0判定でV4
  IBF・J・ミドル級戦 
 この試合の前に行われたIBF世界J・ミドル級タイトルマッチは、王者ウィンキー・ライト(米)が挑戦者6位アンヘル・エルナンデス(米)に判定勝ちし、4度目の王座防衛に成功した。サウスポーの王者はエルンデス相手に老獪な試合運びで終始自己のペースを維持。スコアは119−109、118−110、117−111と大差がついた。
 ライトは46勝25KO3敗、エルナンデスは26勝16KO5敗。
 

 BOX ON! 海外ニュース(11月8日)

フレイタスがライト級進出、1月WBO挑戦
12月ガンボアのアルセ挑戦は来年に延期

 8日(日本時間9日)にロイ・ジョーンズの挑戦を受ける世界L・ヘビー級王者アントニオ・ターパーは先ごろIBF王座を返上した。指名試合を義務づけるIBFに嫌気がさしてのことといわれる。従ってジョーンズとはWBCのベルトのみを賭けて戦うことになる(下写真)。なお空位のタイトルは7日英国のシェフィールドで行われる4位クリントン・ウッズ−8位JONES TARVER 030916.JPG - 20,927BYTESグレンコフィー・ジョンソン戦を急きょ決定戦として行うことが承認されている・・・・・WBAのS・フェザー級にはスーパー王者のアセリノ・フレイタス(ブラジル)と通常の王者ヨーサナン・3Kバッテリー(タイ)の2人のチャンピオンがおり、WBAから統一戦を勧告されていた。しかしフレイタスが1階級上げて来年1月3日にWBO王座を17度防衛しているアルツール・グリゴリヤン(ベネズエラ)への挑戦を決めてしまった。これにより、ヨーサナンは統一戦なしに単独のチャンピオンとして認定されることになる・・・・・日本でもおなじみの元WBA世界ミニマム級王者ジョマ・ガンボア(比)がメキシコでWBC・世界L・フライ級王者ホルへ・アルセの5度目の防衛戦の挑戦者に選ばれたが、12月6日に予定される試合は1月に延期となっている・・・・・同じく再三日本のミニマム級を悩ませているWBA世界ミニマム級ARAMBULET.JPG - 12,744BYTES王者ノエル・アランブレト(ベネズエラ:右写真)は12月12日に自国のリングで予定していた1位で元王者のチャナ・ポーパオイン(タイ)との防衛戦を1月以降に延期している・・・・・ジョー小泉氏がマネージする東洋太平洋S・フェザー級王者ランディ・スイコ(比)は12月21日にセブで同級10位の白承元(韓国)を相手に防衛戦を予定している。WBC同級1位にランクされるスイコにとっては、来年の早い時期に実現が期待される世界挑戦(相手は11月21日に予定される王者へスス・チャベスジャスティン・ジューコ戦の勝者)のためのチューンナップでもある・・・・・この試合と同じリングで、東洋太平洋S・バンタム級王者ぺドリート・ローレンテ対1位ジムレックス・ジャカのフィリピンのライバル対決が予定されている。福島学から王座を奪ったローレンテは、ノンタイトル戦でホルへ・リナレスに判定負けしたばかり。両者は3月にフィリピン王座をかけて戦い、この時は王者ジャカが判定勝ちしている。ジャカは19戦全勝9KOのレコードを持つ強豪・・・・・ホリフィールドに快勝して"ジャイアント・キラー"ぶりを発揮したジェームズ・トニー(IBF世界クルーザー級王者)がまたまたヘビー級相手に大冒険。IBF11位のジャミール・マクラインと来年2月7日にラスベガスで対戦することがほぼ決まっているのだ。ヘビー級でも屈指の強打者として知られ、しかもホリフィールドよりはるかに重い(約270ポンド)相手をどうかわすか、スリリングな試合になりそう。

 BOX ON! 海外ニュース(11月8日)

ウッズ−ジョンソン、決着つかず
英国のIBF世界L・ヘビー級王座決定戦
 空位のIBF世界L・ヘビー級王座決定戦が7日イギリスのシェフィールドで行われたが、地元の4位クリントン・ウッズが8位グレンコフィー・ジョンソン(米)と12回を引き分け、新チャンピオンの誕生はならなかった。この試合は当初「挑戦者決定戦」として用意されていたが、8日にロイ・ジョーンズと対戦するアントニオ・ターパーの返上により急きょ王座決定戦に「格上げ」となったもの。
 スコアは116−112でジョンソンの勝ちとしたが、もう1人は115−113でウッズの勝ちとし、残る1人は114−114と三者三様でドローに。試合後両選手とも自らが勝ったと主張している。地元判定との報道もある。改めて両者の再戦が行われる見込みだ。

 
 BOX ON! 海外ニュース(11月5日)

西島洋介のトレーナー死去
NISHIJIMA BUST UP.JPG - 10,098BYTES 米国ロサンゼルス在住の元祖重量級ホープ、西島洋介のトレーナーを務めていたビル・スレイトン氏が先週水曜日10月29日、死去していたことがわかった。81歳だった。死因は長い闘病生活による老衰だといわれる。スレイトン氏はロサンゼルスを代表するトレーナーの一人としてケン・ノートン、マイケル・ドークスといった2人のヘビー級チャンピオンを育てた実績があり、中でもモハメド・アリと名勝負を繰り広げたノートンを擁して1977年にはトレーナー・オブ・ジ・イヤーにも輝いた。以前からロサンゼルスに「ブロードウェイ・ジム」を主宰し、西島をコーチしていたが、7月サンノゼで行われた西島の試合には病状が悪化して同行できなかった。また、WBOヘビー級王座決定戦に出場濃厚なラモン・ブリュスター(米)も門下生だった。葬儀はあす11月5日午後(現地時間)行われ、翌日6日当地のエバーグリーン墓地に埋葬されることになっている。


フレイタス、ライト級進出決定
 WBA&WBO世界S・フェザー級FREITAS,ACELINO(FACE).JPG - 4,630BYTES王者アセリーノ・フレイタス(ブラジル)がベルトを放棄してライト級王座に挑戦する決断を下した。フレイタスは来年1月3日(場所はマイアミが有力)WBO世界ライト級王者アルツール・グリゴリアン(ウズベギスタン)に挑戦し、2階級制覇をねらう。これまで17度連続防衛に成功しているグリゴリアンがいよいよ本場アメリカで神秘のベールを脱ぐ。試合を放映するショータイムはグリゴリアンの知名度を考慮して当初、違うチャンピオンとの対戦を望んでいたらしいが、結局折れたかたちとなった。そういえば、奇遇にも現在WBO以外の主要3団体のライト級王座はいずれも空位となっている。

MORALES,ERIK.POSED.JPG - 13,374BYTESチャベス−モラレス戦2月挙行

 フェザー級王座を返上し、日本リング登場も噂されたエリク・モラレス(左写真)だが、希望通り、新WBC世界S・フェザー級王者ヘスス・チャベス(下写真)に挑むことが内定した。試合は来年2月28日、ラスベガスのMGMグランドで開催される予定。同じリングではフアン・ラスカーノ(米)と元王者ホセ・ルイス・カスティーリョ(メキシコ)によるWBC世界ライト級王座決定戦が行われる見込み。近々ラスベガスで発表会がCHAVEZ, JESUS030816.JPG - 6,535BYTES開かれる。なお、チャベスは今月21日、地元テキサス州オースティンでジャスティン・ジューコ(ウガンダ)を相手に初防衛戦のリングに上がる。最近ウガンダで3連勝しているというジューコだが、それ以前はホープ、ミゲール・コットなどに6連敗5KO負けと振わず、チャベスの防衛は固いと見るが…。(三浦 勝夫)

 BOX ON! 海外ニュース(11月3日)

メイウェザー快勝
 マルケス兄統一王者
 11月1日(現地時間)米ミシガン州グランドラピッズで行われたダブルタイトルマMAYWEATHER.VICTORY.031102.JPG - 11,801BYTESッチは、地元のフロイド・メイウェザー(米・右写真)が強打のフィリップ・ヌドゥ(南ア)に7回1分50秒TKO勝ちしてWBC世界ライト級王座の防衛に成功。一方、WBA/IBF世界フェザー級統一戦はIBF王者フアン・マヌエル・マルケス(メキシコ)がWBA王者デリック・ゲイナー(米)に7回負傷判定勝ちして2本のベルトを手中にした。
 ライト級戦はスタートから積極的に攻め込むメイウェザーがリード。2ラウンドこそヌドゥの反撃を許した王者だが、3回から左レバー打ち、右連打とアグレッシブな攻撃を繰り広げ、余裕の試合ぶり。必死に手を出して食い下がるヌドゥだったが、6回スリップダウンを喫した挑戦者は続く7回、メイウェザーの右3発を浴びてダウン。ダメージを考慮してセコンドが棄権を申し出た。久々に強さをアピールしたメイウェザーは公約通りライト級王座を放棄してS・ライト級転向を宣言。ライバルに人気選手アルトゥロ・ガッティの名をあげている。
 フェザー級戦はディフェンシブなステップを踏み続けるゲイナーにマルケスがプレスをかける展開に終始。これまで2度、マルケス戦をキャンセルしていたゲイナーに戦闘意欲はあまり感じられず、ボディー、顔面と仕掛けるマルケスが一方的にポイント奪って行く。迎えた7回、マルケスの右でゲイナーは戦意喪失と思いきや、その直前に起こったバッティングで左目上をカット。ドクターチェックの際に戦意を見せないゲイナーを見て、主審はストップをコール。勝敗は7回も含めたスコアシートに委ねられ、70-63 が2者に69-64 でリードしていたマルケスの手が上がった。マルケスは同級最強マルコ・アントニオ・バレラとの対決も話題に上っている。(三浦 勝夫)

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