ウェルター級KOセンセーション シントロン初回で爆発
トリニダード2世の声がかかるKOセンセーション、カーミット・シントロン(写真右:プエルトリコ=IBFウェルター級11位)は5月17日、アトランティック・シティのタジマハールでルイス・ロサード(米)を初回2分24秒TKOで下し、19勝18KO無敗と戦績を伸ばした。右でチャンスをつかんだシントロンは右アッパーで倒し、ロープ際でまた右で痛烈に倒してストップした。 同じリングでは1月にホエル・カサマヨールに惜敗したS・フェザー級ランカー、ネート・キャンベル(米)がタイガー・マルティネス(ドミニカ)と再起戦。マルティネスの老獪な戦法の前に決定力を欠いたものの、5回の減点(ホールド)と8回に右で奪ったダウンで勝利を得たと思えたキャンベルだったが、3ジャッジのスコアは三者三様のドローだった。
オリンピアンそろって勝つ テイラーとレイシー
シドニー五輪代表からプロ入りした2選手が5月17日、リングに上がり、それぞれ快勝した。まず、ピッツバーグのライト級統一戦のセミに登場した銅メダリスト、ジャーマイン・テーラー(米=IBFミドル級13位)はニコラス・セルベラ(コロンビア)を4ラウンドに3度倒しTKO勝ち。戦績を16勝12KO無敗とした。また、ネバダ州リノではジェフ・レイシー(米=WBA・S・ミドル級14位)がアンウォー・オシャナ(米)を2回めった打ちにしてストップしている。 リノのメインはシャンバ・ミッチェル(米)対ベン・タッキー(ガーナ)によるIBF世界J・ウェルター級挑戦者決定戦。試合はヅーへのリベンジを目ざすミッチェルが持ち前のスキルを発揮してペースを掌握。11回、左で決定的なダウンを奪って3−0の大差の判定勝ちを収めている。
元王者セルメーニョ判定負け
元WBA世界S・バンタム級&フェザー級王者アントニオ・セルメーニョ(ベネズエラ)が5月16日、テキサス州サンアントニオに登場。地元のジョー・モラレス(米)と10回戦を戦った。長いリーチを利したジャブから大振りのパンチを放つセルメーニョに対し、カサマヨールに挑戦歴(TKO負け)があるモラレスは動き回ってショート連打を繰り出す展開。セルメーニョのブローはモーションが大きく、かわされるケースも多いが、手数、ヒット数ではモラレスを上回る。 9回、減点(首のホールド)を喫したものの、終始攻勢の印象だった。しかし下された裁定は96-93、97-92、95-94
と3−0でモラレスを支持。セルメーニョは5敗目(41勝27KO)、トニー・アヤラ・シニアにマネージされるモラレスは19勝4KO7敗。(三浦 勝夫) |