BOX ON! 海外ニュース (5月31日)

J・C・ゴメスに伝説の伯楽
ダンディー&レナード・コンビが協力

GOMEZ,JC.JPG - 15,425BYTES WBC世界クルーザー級王座を返上してヘビー級に転向したフアン・カルロス・ゴメス(左写真:キューバ)に、強力な助っ人がついた。アリやレナードら多数の世界王者を育てた「殿堂入りトレーナー」アンジェロ・ダンディー氏(81歳)がつくことになったものだ。またレナード氏もプロモーターとして4試合分の契約を結び、売り出しに協力するという。ダンディー氏はゴメスのスピードを特に評価し「ヘビー級チャンピオンになれる」と太鼓判を押している。
 現在36連勝31KO負け知らずのゴメス(29歳)は、元アマ世界王者からドイツのプロモーターと契約してプロ転向。クルーザー級王者として10度防衛したが、一昨年ビッグな目標に向け、王座を返上してヘビー級に転向。以来2連勝している。現在は「チーム・フリーダム」の一員として、祖国キューバに近いフロリダを拠点に活動している。8月にHBOの試合で全米規模のテレビでアメリカのフアンの前に初登場する。

IBF新王者トニー2日間留置
子供の養育費払わず

 IBF世界クルーザー級の新王者ジェームズ・トニーが逮捕された。子供の養育費を滞納していたため、5月27日にミシガン州デトロイト警察に逮捕されたというもの。別れた妻との間にできた10歳の娘に対して支払うべき約10万ドル(約1,100万円)を滞納していたトニー、あわてて同金額を支払い、2日間の留置場暮らしを終えてシャバに戻った。トニーは8月9日ラスベガスで予定されるミドル級王者バーナード・ホプキンスとのビッグマッチでは250万ドル(約2億9千万円)の報酬を受け取ることになっているリッチマン。王座獲得したジーロフ戦では32万ドルのファイトマネーだったというから、養育費ぐらい払えそうなものだが・・。
 一方WBCライト級1位(元王者)スティーブ・ジョンストンもやはり養育費不払いで逮捕され、こちらは今も塀の中だ。このため、ジョンストンとの「挑戦者決定戦」を義務付けられていた同級2位フアン・ラスカーニョは、試合ができずに大弱り。

 BOX ON! 海外ニュース (5月30日)

 

新井田の挑戦を受けるアラムブレトを直撃

ARAMBULET.JPG - 12,744BYTES 7月12日横浜のWBA世界ミニマム級タイトルマッチで、これが復帰戦となる新井田豊(横浜光)が、いきなり世界に挑む。受けて立つ王者ノエル・アラムブレト(ベネズエラ)を、ベネズエラのWBAジムに練習にやってきたところで電話取材した。「ニイダはテクニシャンで、元チャンピオンとして尊敬しているけど、長いブランクがある。それに私はこれまでトップクラスの相手と戦ってきた自負がある」とミニマム級王者。恒例の?体重苦は今回も例外ではないらしく、「これがミニマムのラストファイトになるかもしれない」とも語っている。挑戦者が万全の状態なら、難攻不落の王者とは思えないが、ヘスス・ロハスなど4人のパートナーとのスパーで実戦感覚に磨きをかけているというから、不気味である。(三浦勝夫)

 BOX ON! 海外ュース (5月29日)

ROUND-UPS-ICON.JPG - 3,390BYTES
10月にジョーンズ−ホリフィールド戦?
ラリオスはフェザー級転向計画明らかに

 まだ発表になっていないが、WBA世界ヘビー級王者ロイ・ジョーンズの初防衛戦は10月に元統一王者のイベンダー・ホリフィールドを相手に行う話が進んでいる。このカードの実現に障害とされた1位クリチコ兄は、WBC王者レノックス・ルイスへの指名挑戦が決定的になっている・・・・・桧舞台からフェイドアウトしかかっているナジーム・ハメドが「9月に試合をしたJONES,ROY.PRESS.CON.JPG - 11,724BYTESい」と契約するHBOに対し日程を打診。しかし同局幹部は「まだ本人と直接話していない」と、再起戦決定を明言せず。バレラに敗れてから2年間に1度しか戦っていないハメドには、このまま引退説もあるが・・・・・そのハメドとの対戦が6月21日に計画されていた同国人のライバル、マイケル・ブロディーは当て外れ。代わりに同日フアン・カブレラ相手に保持するWBFとIBOのフェザー級タイトル防衛戦に臨む・・・・・仲里戦でアゴを割ってから1カ月も経過していないのに練習を再開し「奇跡の回復」と関係者をあきれさせているオスカル・ラリオス。22日代理人のラファエル・メンドサ氏が声明を出し「(現WBCフェザー級王者)のエリック・モラレスが王座を返上した後で、フェザー級に転向してそのタイトルを狙う」とビッグな計画を明らかにしている。「それまでにS・バンタム級であと1、2回は防衛戦をやる」とも。7月予定の対リコナ戦はプロモーターの都合で延期に・・・・・ミドル級の統一王者バーナード・ホプキンスが、3階級ジャンプして8月ラスベガスでIBFクルーザー級の新王者ジェームズ・トニーに挑戦することがほぼ確実に。伝えられる報酬は350万ドル(トニーは250万ドル)。トニーも元々ミドル級だが、ホプキンスにとって30ポンドの体重差をどう埋めるかが課題・・・・・元IBF・J・ウェルター級王者ビンス・フィリップスが禁止薬物使用で試合出場停止処分のピンチ。4月5日マンチェスターで行ったWBU王者リッキー・ハットン戦の際の薬物検査で、最初のサンプルに陽性反応があり、エフェドリン(鎮咳剤)が検出されたとBBBC(英国コミッション)が認めた。残るもう1本のサンプルでも陽性と出ると、罰金とサスペンション(資格停止処分)が科される・・・・・S・ライト級の統一王者コンスタンチン・ヅTSZYU,C. VICTORY.JPG - 8,794BYTESーが1階級上のウェルター級王座挑戦を希望している。WBA−WBC王座を保持するマヨルガが7月バーノン・フォレストと再戦を控えているため、メジャーで残るIBFのベルト保持者コーリー・スピンクスを標的として名指している。ヅーはWBC1位のジャンルカ・ブランコ(伊)との防衛戦を義務付けられており、興行権を持つイタリアのプロモーターはヅーの郷里モスクワで9月に試合を計画しているが、米国のテレビは関心を示さず、従ってヅーも報酬が安い指名戦をやる気がない。ヅーに王座はく奪の危機も?・・・・・S・フェザー級のWBA&WBO統一王者アセリノ・フレイタスと前WBA王者ホエル・カサマヨールの再戦は11月か12月に行うことで両陣営が同意。昨年1月の初対決は接戦でフレイタスが勝ち、不満のカサマヨール側は再戦を要求していた。

 BOX ON! 海外ニュース (5月26日)

世界1位パーラ、不敗の21連勝
 最近の中南米の試合から

 5月23日ベネズエラのカラカスで行われた試合で、WBA世界フライ級1位ロレンソ・パーラ(ベネズエラ)はディエゴ・マルチネス(コロンビア)を7回58秒TKOに破り、デビュー以来負け知らずの21連勝16KOをマークした。スピードと的確なパンチで一方的に試合を進め、7回に右ロングを決めたところでレフェリーがストップしたもの。パーラはWBA王者エリック・モレルへの挑戦を待っている。
 WBAフェデラテンのバンタム級タイトルマッチは5月22日ニカラグアのマナグアで行われ、王者モイセス・カストロ(ニカラグア・WBA11位)がエベルト・ガルシア(コロンビア)に辛くもスプリット・デシジョンで勝ち、王座を守った。カストロは前半は好調だったが、終盤はスタミナが衰え、連打が続かなかった。主審は3回と11回の明らかなカストロのノックダウンをスリップと判定し、ガルシアがカストロのパンチでひざをついた時にもカウントをとらなかった。勝ったカストロはこれで19勝12KO3敗2分。
 ウルグアイのモンテビデオで5月24日行われたアルゼンチン・L・ヘビー級タイトルマッチは、WBO10位のウーゴ・ガライ(亜)がエクトル・ソテロを初回TKOに破り、新チャンピオンとなった。前日の計量で失敗しタイトルを失っていたソテロは、好調ガライ(WBOラテン王者)のコンビネーションを浴びてダウンし、さらに連打されてストップに追い込まれた。ガライはこれで不敗の16連勝9KOをマーク。

 BOX ON! 海外ニュース (5月24日)

 

ラリオス−リコナ戦は10月に延期
”デラホーヤ・プロモーター”の意向?

 仲里繁との防衛戦でアゴを骨折したWBC世界S・バンタム級王者オスカル・ラリオス(メキシコ)は手術後の回復が早く、驚くことにすでに練習を開始している。一時は回復が長期化することを予測して、「暫定王座の設置」も検討されていたが、ラリオス陣営は予定通り7月にもマルコス・リコナ(メキシコ)相手の防衛戦を行う方針でいた。しかし、22日付のロサンゼルスのスペイン語紙「ラ・オピニオン」は、リコナ戦は10月まで延期される可能性が強いと伝えている。
 この試合をプロモートするオスカー・デラホーヤのゴールデンボーイ・プロモーションズのリチャード・シェーファー経理責任者よると「オスカーはシェーン・モズリーとの試合をひかえて、気を散らすことを極力嫌っている。そのため、7月29日に予定していたラリオス−リコナ戦、フアン・ラスカーノ−スティービー・ジョンストン戦(WBCライト級挑戦者決定戦)とフェルナンド・モンティエルの防衛戦はキャンセルした」とのこと。 新たな日程は発表されていないが、シェーファー氏は「おそらく10月に延期されるだろう」と語っている。  (三浦勝夫)

 

 BOX ON! 海外ニュース (5月24日)

 

星野戦に備える王者アギーレは
高地キャンプで特訓中

AGIRE.JPG - 4,608BYTES 6月23日横浜で星野敬太郎(花形)の挑戦を受けるWBC世界ミニマム級王者ホセ・アントニオ・アギーレ(左写真:メキシコ)が5月20日からメキシコのトルーカ近郊でキャンプインしている。同地は海抜2千メートルのメキシコシティよりさらに高地にあり、メキシコのボクサーおなじみのキャンプ地。試合日から逆算すると、今回の高地キャンプの期間は、おそらく3週間。ウエイトも51キロまで落ちているというアギーレは、仮想星野を務める3人のパートナーと打撃戦を想定した入念なスパーをこなしている。「ファンが満足するいい試合をして勝つ」と王者。充実ぶりから返り咲きをめざす星野は苦戦を免れそうもない?             (三浦)

 

 BOX ON! 海外ニュース (5月23日)

 

元日本王者ナプニさん死去

NAPUNI-NEMOTO.JPG - 13,380BYTES ケニアからの輸入ボクサーで元日本フェザー級チャンピオンの友伸ナプニさん(本名モデスト・ナプニ)がナイロビで病死していたことが分かった。3月19日に亡くなったということだ。44歳とはあまりにも若い。
 頭脳的なアウトボクサーで、アマのトップ選手として活躍した後、同僚イコニとのコンビでヨネクラジムから1981年にプロ・デビュー。82年1月スパイダー根本に判定勝ち(写真上)して日本王座に就くスピード出世だったが、4カ月後の再戦で敗れ無冠となった。日本では5戦4勝2KO1敗。

 

 BOX ON! 海外ニュース (5月23日)

 

来日したペレストロイカ軍団の1人
ミロシュニチェンコ怪死す

 1990年に勇利アルバチャコフら旧ソ連のペレストロイカ軍団のひとりとして協栄ジム入りしたアレクサンダー・ミロシュニチェンコ氏(39歳)が事故死した。5月19日、カザフスタン共和国南部のコスタナイ市の自宅アパートそばで死亡しているのが発見されたもの。地元警察は9階の自宅ベランダからなんらかのアクシデントにより転落死したものとみているが、その一方で自殺の可能性も調査しているという。
MIROSHNICHENKO-ROSS PURITY.JPG - 13,184BYTES ミロシニチェンコ氏は1988年のソウル五輪にソ連代表として参加し、S・ヘビー級銅メダル獲得。90年に協栄ジムの招きで来日し「ミロン・アレクサンダー」のリング名でプロ・デビュー。日本では4戦全勝している。帰国後は欧州圏内で試合を続けたが、93年にオレグ・マスカエフに敗れて引退。通算21勝15KO1敗のプロ成績を残した。(写真右:ロス・ピュリティとも対戦したミロシニチェンコ(左))

 

 BOX ON! 海外ニュース (5月23日)

 

西島、復帰戦決まる

YOSUKEZAN.JPG - 3,798BYTES 日本重量級のパイオニアでロサンゼルス在住の西島洋介(写真右)が久々にリングに戻ってくる。ヒジの手術や試合直前の負傷などでブランクを余儀なくされていた西島だが、5月28日カリフォルニア州サクラメントで行われる殿堂入りプロモーター、ドン・チャージン氏の興行に出場することになった。まだ相手は正式発表されていないが、マッチメーカーに問い合わせたところ、西島はセシル・マッケンジー(米)という選手と6回戦を行うとのこと。ちなみに契約ウエイトはクルーザー級を5ポンド下回る185ポンド。西島はこの一戦に備えてロスのブロードウェー・ジムでトレーニングに励んでいる。
 当日のメインは地元のホープ、エリック・レーガンとロン・ウェーバーのIBAミドル級戦(12回戦)。また、日本でもファイトしたウルバノ・アンチロンとアルマンド・サンタクルスも出場予定。会場はサクラメントのラディソン・ホテル。    (三浦勝夫)

トニーVSホプキンス戦実現!?

 ジーロフとの激戦を制して9年ぶりの3階級制覇の偉業を達成したIBF世界クルーザー級王者ジェームズ・トニー(米)。戴冠当初はヘビー級進出の願望を口にしていたのだが、軌道修正。初防衛戦でなんとミドル級統一王者バーナード・ホプキンスの挑戦を受けることが濃厚となった。トニーがミドル級時代に対戦の話が持ち上がった両雄。このほどホプキンスのドン・キング・プロモーターとトニーのダン・グーセン・プロモーターの間で合意に達し、試合は8月2日、9日、16日のいずれかにラスベガスのマンダレイ・ベイ・ホテルで挙行される予定。ファイトマネーもホプキンスが350万ドル(約4億2千万円)、トニーが250万ドル(約3億円)と発表されている。
 それにしても大英断だ。これまでミドル級で戦っているホプキンスは30ポンドの増量が必要。デラホーヤとやれるなら、S・ウェルターに落としてもいい――とまで公言していた死刑執行人だが、高報酬に背に腹は替えられないというところか。 (三浦勝夫)

 

 BOX ON! 海外ニュース (5月21日)

 

ムニョス、スパーで復帰アピール
新鋭タゴリアペルロ、モーヤKO

MUNOZ.JPG - 4,709BYTES ロードワーク中に何者かに銃撃され負傷し、さらには練習中に負った右膝のケガで防衛戦から遠ざかっているベネズエラのKOキング、アレクサンデル・ムニョス(右写真:WBA世界S・フライ級王者)が久々にフアンに健在をアピールした。5月17日ベネズエラのトゥルメロのリングに上がり、3ラウンドのエキシビションマッチを行ったもの。「スピードもあり、パンチも自由に出していた」と現地からの報道だ。この日のメインイベントの「WBAバンタム級挑戦者決定戦」は、元同タイトル保持者エイディ・モーヤが、同国人の有望ホープ、ハイロ・タグリアベルロに10回KOで敗れ、世界奪還計画は大きく狂った。

 

 BOX ON! 海外ニュース (5月20日)

 

マヨルガ−フォレスト再戦
7月12日ラスベガスで

 WBA・WBC世界ウェルター級チャンピオン、リカルド・マヨルガ(ニカラグア)対前WBC王者バーノン・フォレスト(米)のリマッチが7月12日、ラスベガスのオーリンズ・ホテルで行われることが決まった。同日はWBO世界J・ウェルター級王者デマーカス・コーリー(米)が前IBF同級王者サブ・ジュダー(米)を相手に防衛戦を行う。この2大世界戦の記者会見が火曜日5月20日、同ホテルで予定されている。

クリチコ兄は不敗ボズエルと
ルイス戦前座で危険な顔見せ

 6月21日、ロサンゼルスのステイプルセンターで行われるレノックス・ルイス−カーク・ジョンソンのIBO世界ヘビー級タイトル戦の前座に出場が決まったWBA&WBCヘビー級1位ビタリ・クリチコ(ウクライナ)が早くも試合地ロサンゼルスに移ってトレーニングを開始している。サンタモニカ・ビーチ近くをロードワーク中。クリチコ兄には、無名ながら無敗のセドセリック・ボスウェル(米=21勝16KO)との一戦が組まれている。クリチコには今秋以降にルイス挑戦が約束されているということだ。

 

 

 BOX ON! 海外ニュース (5月19日)

 

ウェルター級KOセンセーション
シントロン初回で爆発

CINTRON.JPG - 5,943BYTES トリニダード2世の声がかかるKOセンセーション、カーミット・シントロン(写真右:プエルトリコ=IBFウェルター級11位)は5月17日、アトランティック・シティのタジマハールでルイス・ロサード(米)を初回2分24秒TKOで下し、19勝18KO無敗と戦績を伸ばした。右でチャンスをつかんだシントロンは右アッパーで倒し、ロープ際でまた右で痛烈に倒してストップした。
 同じリングでは1月にホエル・カサマヨールに惜敗したS・フェザー級ランカー、ネート・キャンベル(米)がタイガー・マルティネス(ドミニカ)と再起戦。マルティネスの老獪な戦法の前に決定力を欠いたものの、5回の減点(ホールド)と8回に右で奪ったダウンで勝利を得たと思えたキャンベルだったが、3ジャッジのスコアは三者三様のドローだった。

オリンピアンそろって勝つ
テイラーとレイシー

 シドニー五輪代表からプロ入りした2選手が5月17日、リングに上がり、それぞれ快勝した。まず、ピッツバーグのライト級統一戦のセミに登場した銅メダリスト、ジャーマイン・テーラー(米=IBFミドル級13位)はニコラス・セルベラ(コロンビア)を4ラウンドに3度倒しTKO勝ち。戦績を16勝12KO無敗とした。また、ネバダ州リノではジェフ・レイシー(米=WBA・S・ミドル級14位)がアンウォー・オシャナ(米)を2回めった打ちにしてストップしている。
 リノのメインはシャンバ・ミッチェル(米)対ベン・タッキー(ガーナ)によるIBF世界J・ウェルター級挑戦者決定戦。試合はヅーへのリベンジを目ざすミッチェルが持ち前のスキルを発揮してペースを掌握。11回、左で決定的なダウンを奪って3−0の大差の判定勝ちを収めている。

元王者セルメーニョ判定負け

 元WBA世界S・バンタム級&フェザー級王者アントニオ・セルメーニョ(ベネズエラ)が5月16日、テキサス州サンアントニオに登場。地元のジョー・モラレス(米)と10回戦を戦った。長いリーチを利したジャブから大振りのパンチを放つセルメーニョに対し、カサマヨールに挑戦歴(TKO負け)があるモラレスは動き回ってショート連打を繰り出す展開。セルメーニョのブローはモーションが大きく、かわされるケースも多いが、手数、ヒット数ではモラレスを上回る。
 9回、減点(首のホールド)を喫したものの、終始攻勢の印象だった。しかし下された裁定は96-93、97-92、95-94 と3−0でモラレスを支持。セルメーニョは5敗目(41勝27KO)、トニー・アヤラ・シニアにマネージされるモラレスは19勝4KO7敗。(三浦 勝夫)

 

 

 BOX ON! 海外ニュース (5月19日)

 

ライト級統一王者決まらず
スパダフォーラードーリン分く

 WBA世界ライト級王者レオナード・ドーリン(ルーマニア)対IBF同級王者ポール・スパダフォーラ(米)による統一戦が5月17日、スパダフォーラの地元ピッツバーグで行われ、結果は三者三様の引き分けに終わった。
 試合は予想どおりドーリンがプレスをかけ、スパダフォーラが迎え撃つ展開となったが、3回に左マブタをカットし出血に見舞われたスパダフォーラはWBA王者の右を浴びて苦戦。ドーリンも終盤、右目をカットして血まみれになったものの、旺盛な手数でフルラウントを乗り切った。しかし公式スコアは115-113、114-115、114-114のドロー。両者とも王座は安泰となったが、地元判定の色が濃い裁定となった。(三浦勝夫・記)

 

 

 BOX ON! 海外ニュース (5月11日)

 

WBCを破産させた男が引退表明

 WBCとの裁判で勝訴したばかりのグラシアノ・ロッシジャーニが5月10日ドイツのシュツットガルトでL・ヘビー級のWBC大陸王者トマス・ウルリッヒ(いずれもドイツ)に挑戦、12ラウンドを戦ったもののうまくアウトボックスされ、3−0判定負けを喫した。試合後39歳のベテランは引退を表明している。
 ロッシジャーニは1998年にL・ヘビー級王座の承認問題を巡りWBC相手に訴えを起こし、米国の裁判所は先月再びロッシジャーニの言い分を認めてWBCに対して約3100万j(約36億円)の賠償金支払いを命じる仰天判決を出したばかり。これを受けてWBCは支払いを回避するため、自己破産の手続きをとって話題になっている。

 

 BOX ON! 海外ニュース

 

モンティエル、無冠戦で快勝
ラリオスの次期挑戦者も

 MOTIEL.JPGWBO世界J・バンタム級王者フェルナンド・モンティエル(メキシコ)は5月9日、米カリフォルニア州サンディエゴに登場。元WBOフライ級王者のルーベン・サンチェス・レオン(メキシコ)とノンタイトル10回戦に臨み、2回3分ジャストでKO勝ちした。 軽快なフットワーク、ガードを下げたモンティエルは出だしから左フック、ワンツーとスピードに乗った攻撃を披露。2回にボディーを痛打されたレオンたまらずダウン。これは辛くも立ち上がったものの、再びボディーに左右連打を集められ、カウント中にストップされた。マルドナド・ファミリーを離れ新マネジャーと契約したモンティエルは、一度流れたマーク・ジョンソンあるいは無敗のトップ・ランカー、ルイス・ボラ−ニョ(コロンビア)を相手に次期防衛戦を予定している。 同じリングでは1月にオスカル・ラリオスとの無冠戦で判定負けしたマルコス・リコナ(メキシコ)が元メキシコJ・フェザー級王者セサール・フィゲロアと対戦、2回にショート・パンチで先制されたものの、すぐにペースを掌握。7回には右カウンターを決めてダウンを奪い、文句なしの3−0判定勝ちをおさめた。(写真上:格下を一蹴したモンティエル)
 リコナは7月にもデラホーヤのゴールデンボーイ・プロモーションの興行でラリオスと今度はタイトルを賭けて再戦する。ラリオスが仲里戦でアゴを骨折したため延期説も流れたが、その後チャンピオンの回復が意外に早く、予定通り行う方向だという。
             (三浦勝夫) 

海外ニュース 2003年5月14日(水)

新星激突
ボハード、ディアスとも勝つ

 11年ぶりにボクシング中継を復活させたNBC(米国3大ネットワークのひとつ)。その第2弾が5月10日カリフォルニア州テメクラで行われ、メインイベンツ傘下の若手2選手が出場しそれぞれ快勝している。
 まず初黒星後3戦目となるフランシスコ・ボハードは、これまで9勝無敗(3KO)のアルメニア系アメリカ人、ウイリアム・アダムヤンと対戦。初回にバッティングで右まぶたを切られ、以後顔半分を真っ赤に染めてのファイトを強いられた。だが3回から攻撃の圧力を強め、6回、ボディー攻めで弱らせ、最後は右アッパーでカウントアウトに持ち込んだ。これでボハードは12勝11KO1敗。
 この日のメインの10回戦ではWBCユースのライト級王者フアン・ディアスがWBC米大陸同級王者エレアサール・コントレラス(米)を相手に防衛戦。この好カードは期待通りの激戦となった。ディアスは6回にコントレラスの左フックでダウンを喫したが、7回以降旺盛な闘志で打撃戦を制し、会場を騒然とさせた。スコアは95−94が2人と97−92の3−0で、ティーンエイジャー、ディアスの勝利を支持した。 (三浦勝夫)

 
海外ニュース 2003年5月14日(水)

 

7月にチャベスの「引退試合」
宿敵カマチョは対戦を辞退

 ラスト・ファイトからもう1年半が経過して半ば忘れられているが、4階級で世界チャンピオンに君臨した元メキシコのスーパースター、フリオ・セサール・チャベス(40歳)が「引退試合」を予定している。7月11日にメキシコシティのプラサ・メ・デトロス闘牛場で、盛大なセレモニーとともにチャベス自身のサヨナラ試合も計画されている。この試合の相手には、かつての宿敵の一人エクトル”マッチョ”カマチョ(41歳)が有力視されていたが、プエルトリコのアイドル、カマチョは4月にクリス・ウォルシュと対戦し負傷判定負けを喫しており、この時に顔を負傷しており、チャベスとの試合を辞退している。メキシコとプエルトリコのビッグネーム同士は11年前の1992年9月ラスベガスで対戦し、チャベスが3−0判定で勝ち、当時保持していたWBC・J・ウェルター級王座を守っている。

 

 

海外ニュース 2003年5月12日(月)

WBCを破産させた男が引退表明

 WBCとの裁判で勝訴したばかりのグラシアノ・ロッシジャーニが5月10日ドイツのシュツットガルトでL・ヘビー級のWBC大陸王者トマス・ウルリッヒ(いずれもドイツ)に挑戦、12ラウンドを戦ったもののうまくアウトボックスされ、3−0判定負けを喫した。試合後39歳のベテランは引退を表明している。
 ロッシジャーニは1998年にL・ヘビー級王座の承認問題を巡りWBC相手に訴えを起こし、米国の裁判所は先月再びロッシジャーニの言い分を認めてWBCに対して約3100万j(約36億円)の賠償金支払いを命じる仰天判決を出したばかり。これを受けてWBCは支払いを回避するため、自己破産の手続きをとって話題になっている。

 

 

海外ニュース 2003年5月12日(月)

WBCを破産させた男が引退表明

 WBCとの裁判で勝訴したばかりのグラシアノ・ロッシジャーニが5月10日ドイツのシュツットガルトでL・ヘビー級のWBC大陸王者トマス・ウルリッヒ(いずれもドイツ)に挑戦、12ラウンドを戦ったもののうまくアウトボックスされ、3−0判定負けを喫した。試合後39歳のベテランは引退を表明している。
 ロッシジャーニは1998年にL・ヘビー級王座の承認問題を巡りWBC相手に訴えを起こし、米国の裁判所は先月再びロッシジャーニの言い分を認めてWBCに対して約3100万j(約36億円)の賠償金支払いを命じる仰天判決を出したばかり。これを受けてWBCは支払いを回避するため、自己破産の手続きをとって話題になっている。

 

海外ニュース 2003年5月10日(日)


カスティジェホ1Rで防衛
暫定S・ウェルター級戦

 WBC世界S・ウェルター級の暫定王者ハビエル・カスティジェホ(スペイン)は5月9日地元マドリッド郊外レガネスの闘牛場で同級15位ディエゴ・カスティーリョ(コロンビア)の挑戦を受けたが、初回2分KO勝ちして丸度目の王座防衛に成功した。右フックをアゴに決めて10カウントを聞かせた。
 カスティジェホはスペインの技巧派。結局実現しなかったが一時大東旭との対戦も伝えられた。一昨年デラホーヤに敗れ無冠となったが、その後オスカーがIBF王座も統一してスーパー王者に棚上げされると、昨年7月の決定戦でカルマジンに勝ち「暫定」ながら王座に帰り咲いた。9月13日にはデラホーヤ−モズリー再戦と同じリングで元WBA&IBF王者フェルナンド・バルガスと対戦し、その勝者がデラホーヤ−モズリー戦の勝者と対戦という計画がある。
 この日の勝利でカスティジェホ(35歳)は55勝36KO5敗。相手のカスティーリョはこれが初黒星で、21勝18KO1敗。

 

海外ニュース 2003年5月5日(月)

デラホーヤ、モラレス防衛

 3日夜ラスベガスのマンダレイ・ベイ・アリーナで行われた4大世界タイトル戦のメインでは、オスカー・デラホーヤ(米)がベテランのヨリー・ボーイ・カンバス(メキシコ)を7回2分54秒TKOに破り、WBCとWBAの世界S・ウェルター級王座を同時に防衛した。また、セミ格のWBC世界フェザー級タイトルマッチは、王者エリク・モラレス(メキシコ)が同国人で15位のフェルナンド”ボビーボーイ”ベラルデスの挑戦を5回1分2秒TKOで撃退し、2度目の王座防衛に成功した。
 デラホーヤはダウンこそなかったものの、終始前に出てくる挑戦者をかわしながら好打を打ち込み続け、一方的な展開に主審がストップしたもの。またモラレスも、1回に左フックで倒した後、4回に2度、5回にも1度ダウンを追加。あぶなげなくタイトルをキープした。       (三浦勝夫)

アルセ、ベテラン、カストロを撃退
WBOミニ・フライは新王者カルデロン

 3日のラスベガスの残る2つの世界タイトル戦の結果は、下記の通り
 WBC・L・フライ級戦は、王者ホルへ・アルセがメルチョー”コブ”カストロ(ともにメキシコ)に6回終了負傷判定勝ちで4度目の王座防衛。試合前日の最初の計量で1・5ポンド・オーバーしたアルセは、この試合でも3回に一瞬片手をフロアーにつくダウンを喫するなど不安定なところもあった。左まゆの傷が深く、6回終了時に「負傷判定」がコールされ、59−55(2人)、58-56と優勢のアルセの手が上がったもの。
 最初に行われたWBOミニ・フライ級は、新王者エドュワルド・マルケス(ニカラグア)が35日の短命で王座を追われる波乱。五輪選手アイバン・カルデロン(プエルトリコ)に2度ダウンされ、左目上のカットもひどくなったため、9回に中止に。一度はカルデロンのTKO勝ちとアナウンスされたが、負傷判定ルールが適用されたもの。マルケスは3月28日スペインで新王者についたが、初防衛戦で失敗したため35日の短命王者に終わった。(世界戦の史上最短在位記録は22日間)。        (三浦勝夫)

 

 

 海外ニュース 2003年3月16日(土)

フレイタス2年ぶり豪打爆発

ブラジルのKOキングが久々本領発揮−−15日米国シカゴで行われたWBA・WBO世界S・フェザー(J・ライト)級の統一タイトル戦で、王者アセリノ・フレイタス(ブラジル)は挑戦者フアン・カルロス・ラミレス(メキシコ)の挑戦を4回19秒TKOに撃退した。この回開始早々の王者の猛攻にレフェリーがストップをかけたもの。
 WBAのスーパー王者としては2度目のタイトル防衛成功となるが、それ以前から保持しているWBO王座は9度目の防衛。フレイタス(27)の戦績はこれで33戦全勝30KO。28戦全KO勝ちの後3試合判定が続き、これが実に2年2カ月ぶりのKO勝ちだった。

S・ミドル級統一戦、オットケ勝つ

15日ベルリンで行われたS・ミドル級のチャンピオン統一戦は、IBFのスベン・オットケ(ドイツ)がWBA王者バイロン・ミッチェル(アメリカ)を2−1判定でかわし、2王座の統一に成功した。新たなベルトを手に入れたオットケ(35)に通算17度目の防衛。今度はWBO王者ジョー・カルザギ(イギリス)との統一戦話が持ち上がっている。

 

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